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薄型テレビ、平均単価10万円切る シャープの40型製品増え、大型化も

2010/02/10 16:51

週刊BCN 2010年02月08日vol.1320掲載

 家電量販店市場における薄型テレビの昨年末商戦は、際だった売れ行きを示した。2009年12月の販売台数は、前年同月比165.5%、金額が142.7%と大きく伸びた。昨年5月のエコポイント導入以降、好調を持続している。

 昨年は、1月に在庫のだぶつきにより一時的に平均単価が1万円以上も下落したが、5月以降に上昇に転じた。しかし、7月を頂点に下降線をたどり、年末の12月に10万円を割り込んで9万9100円にまで下がった。

 薄型テレビの画面サイズ別の台数構成比では、08年12月にほぼ半数(47.6%)を占めていた30型台が09年12月には6.5ポイント減の41.1%になり、ワンサイズ大きい40型台が6.6%増の26.4%まで構成比率を高めている。全体としては、30型台から40型台へと「大型化」が進んでいるといえる。

 40型台が販売台数を伸ばしている要因は、一つは液晶テレビトップのシャープが液晶テレビで40型台の投入したことで製品数が増え、消費者の選択肢が拡大したことが挙げられる。また、単価急落が需要に拍車をかけた。ここ1年間で17.1%の単価下落に加え、エコポイントの割り当てでさらなる割安感が需要を押し上げたようだ。エコポイント制度の今年内延期が国会で決まったものの、単価下落に歯止めをかけるべく高付加価値商品を出すなど対応策が求められる。

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