その他
日本IBM eサーバー iシリーズ 拡張モジュールを半額に
2004/06/14 21:12
週刊BCN 2004年06月14日vol.1043掲載
日本アイ・ビー・エム(日本IBM、大歳卓麻社長)は、統合アプリケーションサーバー「iシリーズ」の拡張モジュールの価格を最大で50%以上引き下げる。6月11日に出荷を始めた新型iシリーズ「i5」向けのハードディスクやメモリなどの拡張モジュールを対象に、早ければ7月中にも価格改定を実施。これにより、iシリーズを主軸としたサーバー統合や大型汎用機からのマイグレーション(システム移行)に弾みをつける。
コスト高イメージを払拭
他社製サーバーのリプレース狙う
拡張モジュールの価格引き下げは、主に他社製UNIXサーバーなどオープン系サーバーのユーザーをiシリーズへ移行させるのが狙い。これまでは、iシリーズの拡張モジュールがオープン系サーバーに比べて割高だったことが、サーバー統合を推進するうえでの障害の1つとなっていた。
まず手始めとして、新型iシリーズ「i5」でサーバー統合をする時に必要な拡張モジュールの価格をUNIXサーバー並みに引き下げる。従来比で最大半額以下になる見込み。「導入コストを抑えられるだけでなく、サーバー統合によりオープン系サーバーを個別に運用するよりも費用を下げられる」(花井貢・日本IBM理事)と、コストメリットを打ち出す。
iシリーズは、オフコン時代から培ったIBM独自のノウハウにより、オープン系サーバーと比較して安定稼働できることが強み。だが、独自のアーキテクチャであるため、汎用部品を多用できるオープン系サーバーに比べ量産効果が薄く、割高感があった。今回、独自アーキテクチャによる利点を堅持しつつ、拡張モジュールの価格をUNIXサーバー並みに引き下げることで、オープン系サーバーの統合を一気に加速させる考え。
また、他社製の大型汎用機をオープン環境へ移行するマイグレーション需要に対しても、iシリーズを積極的に売り込む。IBMビジネスパートナーのなかにはこれまで、「顧客企業のiシリーズに対するイメージが悪すぎる」と指摘する声もあった。オープン化によるコストダウンを強く要望する顧客が、独自アーキテクチャのiシリーズを選ぶと、再びコスト高の要因になるのではないかと疑念を持つケースがあったからだ。
今回、拡張モジュールの価格を引き下げることで、これら顧客のiシリーズに対するマイナスイメージの払拭を図ると同時に、告知宣伝活動などでiシリーズ独自のマーケティングに力を入れる。併せて、LinuxやUNIXなどのオープン対応をより一層進めてコストダウンを図った「i5」の認知度向上にも取り組む。
IBMのブランド戦略上、iシリーズだけを突出して押し出すことは、自社製PCサーバーやUNIXサーバーの販売にマイナスを与えるとの懸念があったことから、従来は積極的な告知宣伝などを控えてきた経緯がある。だが、サーバー統合を推進するうえで、「これまでのiシリーズに対する抑制を解き放つ」(花井理事)ことが不可欠だと判断。今年度(2004年12月期)は、iシリーズ独自のマーケティング予算を従来の2倍に増やす。
イメージアップ戦略や拡張モジュールの価格引き下げにより、iシリーズによるサーバー統合に拍車をかけ、今年度は同シリーズの売上高で前年度比2ケタ増を見込む。中堅市場向けのビジネスに限って見ると、現在、売上高のうちiシリーズの占める割合は半分弱にとどまっているが、一連の施策で「iシリーズの売上高が過半数を超える」(高橋慎介・日本IBM理事)と期待している。
日本アイ・ビー・エム(日本IBM、大歳卓麻社長)は、統合アプリケーションサーバー「iシリーズ」の拡張モジュールの価格を最大で50%以上引き下げる。6月11日に出荷を始めた新型iシリーズ「i5」向けのハードディスクやメモリなどの拡張モジュールを対象に、早ければ7月中にも価格改定を実施。これにより、iシリーズを主軸としたサーバー統合や大型汎用機からのマイグレーション(システム移行)に弾みをつける。
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