BCN(奥田喜久男社長)は、2010年1月14日、2009年(1月1日・12月31日)の1年間、全国有力パソコン販売店・家電量販店の実売POSデータを集計した「BCNランキング」で、年間販売数量第1位のメーカーを表彰する「BCN AWARD 2010」を東京・秋葉原のベルサール秋葉原で開催した。あわせて、ITに取り組む優秀な学生を称える「BCN ITジュニア賞 2010」表彰式を行った。
「ものづくりの環」理念に 今回で11回目を迎える
「BCN AWARD 2010」が掲げた新しい理念は、「ものづくりの環」。表彰式の冒頭、奥田社長は「ものを使う人がいる。ものを売る人がいる。ものをつくる人がいる。この『ものづくりの環』の中で、すべての人の心が豊かになることを願っている」と挨拶。この理念に則り、表彰式にはBCN AWARD受賞社とデータ提供会社のトップに加え、今回初めてユーザー代表が招かれた。

開会の挨拶を行うBCNの奥田喜久男社長
「BCN AWARD 2010」は、全102部門で48社の受賞となった。「ネットブック」「SSD」「ヘッドホン・イヤホン」「BDメディア」「デジタルチューナー」「DTPソフト」「交換レンズ」の7部門を新設。表彰に入る前に、道越一郎アナリストがグラフを示しながら新設部門の市場を概観し、表彰に移った。
壇上でのデータ提供会社代表によるトロフィー授与の後、受賞企業を代表し、マイクロフトの樋口泰行社長が「6部門受賞に感謝する。今回の受賞に恥じないように、皆様にご愛顧いただける製品をつくっていく」と、ビデオメッセージで喜びのコメントを寄せた。続いてプリントサーバなど12部門を受賞したバッファローの斉木邦明社長が、「BCNの願いは、(メーカーが)BCN AWARDをとったことによっていかに業績を上げていくかにあると思っている。この願いに応え、省エネと健康、安全をキーワードに、差異化した製品を送り出していきたい」と、今回の受賞を糧にさらなる躍進を誓った。
最後にデータ提供会社を代表し、エディオンEASTの岡嶋昇一社長が挨拶。「昨年はリーマン・ショックの大混乱があり、これからどうなるのか不安があった。秋口からはWindows 7の発売で少し元気が出てきたとはいえ、まだまだ厳しい環境にある」と身を引き締め、「“ポストエコポイント”を見据えた販売活動に取り組んでいく」と語った。

2部門を受賞したクレオの土屋淳一社長(左)と、トロフィーを授与したエディオンEASTの岡嶋昇一社長
表彰式は、最後に「つくる人」であるバッファロー・斉木社長から、「売る人」であるエディオンEAST・岡嶋社長に花束が贈られ、会場からの大きな拍手とともに幕を閉じた。
未来のIT業界を担う 「BCN AWARD 2010」とあわせて開催した「BCN ITジュニア賞 2010」では、個人3名と3校3チームの学生たちが壇上に上がり、表彰を受けた。また、香川高等専門学校託間キャンパス「ポップスプレー」製作チームには、キューアンドエーの金川裕一社長からキューアンドエー賞が授与された。受賞者代表の国立東京工業高等専門学校の鈴木光一朗さんは、「ものづくりの大きなインセンティブになっていくと思う。今後もものづくりに邁進していく」と力強く述べた。

日本事務器の協力で表彰式をライブ配信