イベント企画・運営のリードエグジビションジャパン(石積忠夫社長)は、2010年11月10日~12日に幕張メッセで「第2回クラウド コンピューティングEXPO」を開く。IT関連のイベントで、同じテーマのイベントを年内に2回開催するのは、同社にとって初の試み。今年5月の第1回の大盛況ぶりに応える形で、異例の年内2回目を開くことになったのだ。高い評価を得た理由と第2回の内容を紹介する。

「第1回クラウド コンピューティングEXPO」の会場風景。
通路はすし詰め状態で、人でごった返した
 |
島田周平事務局長。 「業界発展のために必要なイベント」と語っている |
今年5月12日~14日の3日間、リードエグジビションは「第1回クラウド コンピューティングEXPO」を開いた。クラウドをテーマにしたイベントは同社にとって初めてのうえに、景気後退の影響でIT系のイベントには出展企業、来場者を集めにくくなっている状況下での開催だった。「クラウドという言葉は流行ってはいたが、どれだけ出展企業と来場者を集められるか、正直にいえば不安だった」と島田周平・事務局長は第1回のイベントの準備を振り返って打ち明ける。結果は、その懸念とは裏腹に、大盛況に終わった。
懸念とは裏腹に大盛況
来場数は12万人を突破 5月のイベントは、「情報セキュリティ展」など、他のテーマの展示会との合同開催なので、「クラウド コンピューティングEXPO」だけの数字ではないが、出展企業は1206社、来場者は12万2371人。開催期間中の商談の件数は約9600件で、この場がきっかけになってビジネスが成立した金額は500億円を超えた、とリードエグジビションでは分析している。出展企業の満足度は高かったようで、イベント終了後に行ったアンケートでは、約90%が「満足している」と回答したそうだ。
通常は出展企業を集めるために、1年前に内容を発表するのが一般的。だが、『第1回クラウド コンピューティングEXPO』は、09年5月に検討し始め、この年の12月に発表。出展企業を募る時間が通常よりも半年間短かった。それでも、これだけの実績が出せたのには驚いている」と島田事務局長は語る。同氏は、成功した理由として、出展企業となるITベンダーと、来場者の中心となるユーザー企業の情報システム担当者に「クラウド関連のシステムやサービスを売りたい、購入したい」という思いがあり、それが合致したから、と分析している。

商談スペースも活況で、約9600件の商談が行われた
異例の第二弾は11月中旬
申し込み開始初日に4000人 また、リードエグジビションが他の自社イベントでも活用している「事前アポイントシステム」と呼ばれる仕組みも奏功したという。事前アポイントシステムとは、出展企業と来場者をマッチングする仕組み。出展企業は事前に展示する製品・ソリューションをウェブサイトで登録。一方、来場する予定者も興味のあるソリューションや抱えている課題を登録する。その情報をリードエグジビションが収集・分析し、来場予定者の課題にマッチした製品・ソリューションをもつ出展企業に対し、来場予定者の情報を提供する。出展企業は事前にコンタクトを取り、事前にアポイントを取るわけだ。
ユーザーの課題や興味が分かれば、出展企業もその来場者に合わせた提案ができる。一方、来場者も自らの要望に合うソリューションや製品を迅速に検討できるようになるわけだ。この仕組みが好評で、イベント終了後、来場者にたずねた「事前アポイントシステムの評価」では、「全体の90%がまた利用したいと答えてくれている」(島田事務局長)という。
この成功を受け、今秋11月10日~12日に第2回を東京ビッグサイトで開催する。IT系のイベントで同じテーマのイベントを年内に2回開催するのはリードエグジビションにとって初めてで、しかも前回は他のイベントとの合同開催だったが、今回は単独開催となる。今回はクラウド関連製品・サービスをいくつかのカテゴリに分けて展示し、来場者が前回よりも分かりやすく各ブースを見られるようにした。また前回同様、「事前アポイントシステム」も導入する。すでに来場の申し込みを開始しているが、「初日には約4000人の登録があった」(島田事務局長)と滑り出しは上々のようだ。
「クラウドへの関心は高いことが第1回で分かった。IT業界を盛り上げるためには、必ず成功させなければいけないイベント」と島田事務局長は語り、第1回以上の成功をおさめようと意欲を示している。(木村剛士)