産業見本市を企画・運営するリード エグジビション ジャパン(石積忠夫社長)は、10月26~28日の三日間、IT関連の専門展示会「Japan IT Week 2011秋」を、幕張メッセで開催する。今回は、プラットフォームやハードウェアなどクラウド関連の製品を披露する「クラウドコンピューティングEXPO」に加えて、注目度が高い「情報セキュリティEXPO」や「スマートフォン&モバイルEXPO」など、合計四つの展示会を同時に開く。ここでは、「Japan IT Week 2011秋」の要点を紹介する。(取材・文/ゼンフ ミシャ)

写真は2011年春に開催されたイベントの様子
同時開催する展示会は、「クラウドコンピューティングEXPO」をはじめとして、情報漏えい対策から認証取得支援サービスまでを網羅する「情報セキュリティEXPO」、スマートフォンに関連する各種ソリューションを揃えた「スマートフォン&モバイルEXPO」、ウェブマーケティングのツールやサービスに焦点を当てる「Web&モバイルマーケティングEXPO」の四つである。今回の出展企業数は昨秋のイベントの倍となる約350社を予定しており、来場者はおよそ4万5000人に達する見込みだ。
「Japan IT Week 2011秋」の指揮を執っている島田周平事務局長は、「10月というのは、ユーザー企業が次年度に向けて、ITの導入を喫緊の課題とする時期。スマートフォンやセキュリティといった旬のトピックに沿って最新製品を一堂に集めた『Japan IT Week 2011秋』では、IT導入について悩んでいるユーザー企業に向けて、スムーズに問題解決ができる場を提供している」とアピールする。一方、「ITベンダーは、『Japan IT Week』に出展すれば、確実に受注に結びつく」として、出展によるビジネス面でのメリットが大きいという。
BCPを切り口として
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| 島田周平事務局長 |
「Japan IT Week 2011秋」は、東日本大震災の影響によってBCP(事業継続計画)の重要性が高まっていることを受け、「BCPにつながるソリューション」を展示の一つの切り口としている。例えば、「スマートフォン&モバイルEXPO」では、モバイル端末を活用して、在宅勤務を実現する製品やソリューションが出揃い、それに関連して、「情報セキュリティEXPO」では、リモートアクセスソリューションやVPNなど、在宅勤務にあたって必要なセキュリティ対策を実施するための製品/ソリューションを披露する。これによって、来場者は自社に最適なBCPの包括的ソリューションを見つけることができる。
リード エグジビション ジャパンは、ユーザー企業と出展社との商談を活性化させるために、長年の実績を誇る「リード主催 事前アポイントシステム」を採用している。今回の「Japan IT Week 2011秋」においても、来場者が事前に自社の課題や要望を登録すれば、それに適した出展企業との事前アポイントメントを取ることができる。
「スマートIT」について講演
展示会に加えて、業界を代表する企業がITの最新トレンドを語る専門セミナーを開催する。基調講演では、経済産業省や日本IBM、日本電信電話(NTT)の関係者が登場し、クラウドを活用した「スマートIT」をキーワードにして講演を行う。「セミナーは、トップクラスの講演者が集まるので、受講申込みが殺到している」(島田事務局長)と、人気のほどを語る。
「Japan IT Week 2011秋」の開催までおよそ1か月。島田事務局長は、「企業と来場者の両方にとって、実りのある展示会を目指していきたい」としている。