産業見本市を企画・運営するリード エグジビション ジャパン(石積忠夫社長)は、5月11~13日、IT関連の総合展示会「Japan IT Week 2011春」を、東京ビッグサイトで開催する。展示会のなかでは、クラウド関連の製品/サービスを披露する「第2回 クラウド コンピューティングEXPO(春)」や、個人・法人利用が急増しているモバイル端末をテーマにした「第1回 スマートフォン&モバイルEXPO」が来場者の注目を集めそうだ。ここで、「Japan IT Week 2011春」のハイライトを紹介する。(取材・文/ゼンフ ミシャ)
商談の場づくりをアクティブに支援
「Japan IT Week 2011春」は、「クラウド コンピューティングEXPO」をはじめ、「ソフトウェア開発環境展」や「データストレージEXPO」「グリーンIT&省エネソリューションEXPO」など、数多くのIT分野を網羅する全11の展示会で構成される日本最大級のITイベントである。主催者のリード エグジビション ジャパンは、今回の出展企業数を約1560社、来場者数をおよそ14万人と見込んでおり、出展企業/来場者の数ともに前回のレベルを上回ると予測している。
旬の商材を一堂に
クラウドの展示スペースを拡大 今回のイベントの二つの大きな柱となるのは、「クラウド」と「スマートフォン」だ。
春のイベントで2回目の開催となる「クラウド コンピューティングEXPO(クラウド ジャパン)」の指揮を執っている島田周平事務局長は、「クラウドは、IT業界で圧倒的な注目を浴びているトピックなので、今回も大きく取り上げていく。クラウドの普及が加速している影響で、『クラウド コンピューティングEXPO』に出展を決めた企業の数が大きく伸び、前回と比べて展示スペースを大幅に拡大しなければならなかった」とうれしい悲鳴をあげている。「クラウド コンピューティングEXPO」では、クラウドに関連する最新の製品やサービス、ソリューションを一挙に展示し、来場者のビジネスにつなげることを目指している。
さらに、モバイル端末の個人・法人利用が速いスピードで増えていることを受け、今回初めて、モバイル端末やモバイル向けアプリケーションなどを出展する「第1回 スマートフォン&モバイルEXPO(スマートフォン ジャパン)」を開催する。島田事務局長は、「スマートフォンは、IT業界を盛り上げるための重要な商材になっており、情報セキュリティやモバイルマーケティングなどにも関連するので、『スマートフォン&モバイルEXPO』に大きな期待を寄せている」と抱負を語る。
事前アポイントシステムが個別提案の準備に役立つ  |
| 島田周平事務局長 |
「クラウド コンピューティングEXPO」や「スマートフォン&モバイルEXPO」は、ITの最新製品/サービスを集約したかたちで分かりやすく披露するだけでなく、出展企業と来場者の間の商談をアクティブにサポートする「事前アポイントシステム」を用意している。事前アポイントシステムとは、来場者が事前に自社の課題などを登録し、その課題解決に適したシステムを提供する出展企業を選んで、アポイントメント取りを支援するものだ。島田事務局長は、「事前アポイントシステムを利用すれば、出展社は個別提案の準備ができるほか、ユーザーはこれまで知らなかった企業と出会うことができる」とメリットをアピールする。前回はアポイント件数が約2500件に及んだが、今回は3500件と、さらなるアポイントメントを見込んでいる。
「Japan IT Week 2011春」では、展示会に加えて、クラウドコンピューティングやモバイルソリューションなどをテーマとして、業界を代表する企業が最新トレンドを紹介する専門セミナーも開催する。島田事務局長は、「3日間にわたって110セッションのセミナーを用意するが、予約が殺到して、すでに満席になっているものもいくつかある」(島田事務局長)と、その人気ぶりを語る。
「Japan IT Week 2011春」の開催まであと数日――。島田事務局長は、「IT業界を盛り上げて、日本経済の復活につながる場をつくっていきたい」と意気込みをみせている。