提愛斯数碼(上海)有限公司=TISI(上海)は、極楽湯(上海)沐浴有限公司に店舗管理システムを提供した。温浴施設の業界に特化したシステムとしてつくり込んでおり、極楽湯が海外1号店として日本のよさを生かしながら中国の風習にも適した店舗に仕上げていることに対応した。
→「<中国のITユーザー事情>日系ベンダーのシステム構築事例集」 から読む <極楽湯(上海)沐浴有限公司> 極楽湯の100%子会社で2012年末から2013年初めにかけて海外初の店舗として上海で店舗面積1万1752m2の「極楽湯 碧雲温泉館」をオープンする予定

極楽湯(上海)沐浴の山本真司副総経理(中央)、TISI(上海)の金書伶営業部副部長(右)と開発部の査暁嘐氏(左) 極楽湯の海外初店舗となる「極楽湯 碧雲温泉館」は、店舗面積1万1752m2と、同社の日本にある一般的な店舗に比べて約6倍の広さで、日本と同様にさまざまな種類の風呂、和食をメインとしたレストラン、韓国式サウナ、VIPルームなどの施設を備えている。オープンは2013年2月を予定。山本真司副総経理は、「中国で新しい生活スタイルの提案に寄与していく」と意気込む。1日平均の来店者数は1200人を見込んでいる。
極楽湯にとって海外初の店舗で、しかも来店者が大きく増える可能性のある中国で日本並みのサービスを提供していくためにTISI(上海)が力を注ぐのはオペレーションである。山本副総経理は、10社程度のITベンダーを選定し、各ベンダーに導入したい機能を要望した。しかし、予算や機能の面の要望を満たすベンダーはなかなか見当たらなかった。そんななかで唯一、多機能で価格もリーズナブルなのがTISI(上海)だった。
TISI(上海)は、温浴施設に特化した店舗管理システムを中国で構築した実績をもっていた。TISI(上海)の金書伶営業部副部長は、「中国で構築した実績があったことで、多くの要望に対して柔軟に応えることができた」としている。その要望とは、リストバンド方式のICチップで管理するシステムだった。
また、極楽湯(上海)沐浴がこだわったのが靴札だ。「日本の風習を取り入れたかった」と、山本副総経理はアピールしている。今回のシステム開発を担当したTISI(上海)の査暁氏は、「靴札とリストバンドとの連携は今までなかったが、しっかりと要件定義を行って、開発することができた」と、今回の案件で新しい機能を搭載できたことを訴える。極楽湯(上海)沐浴の山本副総経理は、「当社が思っていた以上のシステムが導入できた」と満足げだ。

2013年2月にオープンする予定の「極楽湯 碧雲温泉館」(2012年11月下旬に撮影) →<中国のITユーザー事情>日系ベンダーのシステム構築事例集
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