産業見本市の主催会社であるリード エグジビション ジャパンは、日本最大のIT総合展示会となる「Japan IT Week 春 2015」を2015年5月13日~15日の3日間にわたって東京ビッグサイトで開催する。前回と比べて、専門展示会を増やして、さらにカバー範囲を拡大。メーカーやSIer、ユーザー企業など来場者は、業界で話題のテーマをもとに、さまざまなブースを訪れることができる。また、出展企業と来場者が商談できる場も設けており、双方にメリットをもたらす展示会としても知られる。出展企業数は、前年と比べて140社増の1500社を見込む。(取材・文/佐相彰彦)

毎回話題の人物が基調講演を行うことから「Japan IT Week」のセミナーは参加者が多い「ITプロダクツ展」を追加

島田周平
事務局長 「Japan IT Week」は、毎回、複数の専門展示会を同時に開催しており、来場者がさまざまな展示会を自由に回れることが特徴となっている。島田周平事務局長は、「一つの展示会を訪れることで目的を果たすことができるし、それぞれの展示会に関連性があるため、すべてを訪れてもらえれば今のIT業界を網羅することもできる」としている。
今回の「春 2015」で開催する展示会は12種類で、前回と比べて一つ増えている。新しく追加されたのは「ITプロダクツ展~モバイル端末・周辺機器展~」で、モバイル端末や周辺機器などハードウェアを中心に新しい製品を披露する展示会になっている。島田事務局長は、「最近は、海外メーカーを中心にハードウェアの出展が増えていることから、『スマートフォン&モバイル EXPO』から独立させた」と説明する。
なお、第5回目を迎える「スマートフォン&モバイル EXPO 【春】」では、サービスを中心に展示。「ITプロダクツ展とスマートフォン&モバイル EXPOに訪れることによって、スマートフォン関連の新しいソリューションを把握することができる」としている。9回目を迎える「Web&モバイル マーケティング EXPO 【春】」に来場すれば、モバイル端末に向けたマーケティングを理解することもできる。
また、「ワイヤレスM2M展」だった専門展示会を今回は「IoT/M2M展 【春】」と名称を変更。通信モジュールを中心に製品を展示し、「それぞれの機器がつながる状況になりつつあるなか、『IoT』で何が実現できるかを、この展示会で訴えたい」との考えを示している。
このほか、「ソフトウェア開発環境展」や「情報セキュリティEXPO 【春】」「データストレージEXPO」「クラウドコンピューティングEXPO 【春】」「組込みシステム 開発技術展」などお馴染みの専門展示会もある。3回目を迎える通販サイト関連の製品・サービスを披露する「通販ソリューション展 【春】」も好評を博して定番になった。
8万5000人の来場者を見込む
Japan IT Weekのもう一つの魅力が最新事例や最先端技術が学べるセミナーだ。3日間で合わせて91セッションを用意している。基調講演では、ソフトバンクの宮内謙副社長をはじめ、米IBMでIBM Watson Groupを担当するマイク・ローディン・シニアバイスプレジデントなどが名を連ねる。

実ビジネスにつながる「Japan IT Week」での商談は出展企業と来場者にメリットをもたらす さらに、Japan IT Weekで取り組んでいるのが出展企業と来場者をつなげる「事前アポイントシステム」だ。求める製品や現状の課題を、来場者があらかじめ専用サイトで登録しておくと、出展企業が提案メールを送付、来場者が興味のある出展企業に返信してアポイントが完了するという仕組みだ。加えて、実際にシステム導入プロジェクトに携わる担当者を対象とした、専門セミナーへの無料招待や会場に近いホテルの特別価格での宿泊などの特典がある「プロジェクト責任者ご優待」があって、これはプロジェクト担当者に事前アポイントシステムに登録してもらい、リード エグジビション ジャパンが出展企業に紹介するため、出展企業にとっても魅力のある企画。昨年は100組強だったが、今回は1.5倍の150組になるという。
Japan IT Week 春 2015では、8万5000人の来場者を見込んでいる。年を追うごとに規模が拡大していることから、例年に引き続き、今回も注目を集めそうだ。