その他
米デルDell World 2015レポート 「世界最大の、ベストなITベンダーになる」トータルソリューションベンダーとしてのスケール感を強調
2015/11/19 20:48
週刊BCN 2015年11月16日vol.1604掲載
10月12日の米デル(マイケル・デル会長兼CEO)によるEMCの買収発表から約1週間後、その衝撃の余韻が残る10月20日、米テキサス州オースティンで、デルの年次イベント「Dell World 2015」が開幕した。「A Future-Ready World」を合言葉に、世の中を変える新しい価値を提供できるトータルソリューションベンダーとしての実力を強くアピールし、EMC買収も念頭に置いてか、世界屈指の巨大ベンダーとして市場を牽引していく意志を示したという印象だ。(取材・文/本多和幸)
デル会長の基調講演
●株式非公開化は正しい判断
会長兼CEO 開幕2日目の10月21日午前中に基調講演で登壇したマイケル・デル会長兼CEOは、やはり冒頭、EMC買収の話題に触れた。「本当にエキサイトしている。お互い補完し合い、世界最大の、ベストなITベンダーになる」と宣言した。買収金額は670億ドルとIT業界史上最大規模の買収であり、統合後のビジネス規模としては、800億ドル以上の売上高を見込んでいることを考えれば、当然といえよう。
ただし、買収のプロセスが完了するのは来年半ば頃であるということもあり、まだまだ統合後の具体的な「新生デル」の姿はみえない状況だ。それでもデル会長兼CEOは、「サーバー、ストレージ、ソリューション、第3のプラットフォーム、ビジュアルトランスフォーメーション、ソフトウェア・デファインド・データセンター、モバイル、セキュリティなど、やっていくことはたくさんある」と興奮気味に話し、次のように続けた。「EMCグループには仮想化ソフトのヴイエムウェア、セキュリティのRSA、データ活用ソリューションやCloud FoundryべースのPaaSを提供するPivotal、クラウドサービスプロバイダのバーチャストリームなどがあり、デルにも、セキュアワークスやソニックウォール、Boomiなど、これまで買収してきた企業の製品がある。今回の買収により、われわれは、ガートナーのマジッククアドラント(製品分野ごとのメーカー別勢力分析)で、22分野のリーダー企業になり、これらを組み合わせてお客様に提供できる価値は非常に大きい。さらに、EMCはエンタープライズ向けのすぐれたソリューションをもっていて、デルにはすばらしいSMB向けのイノベーションがたくさんある。ポートフォリオも非常に補完的で、信じられないような統合の効果が生まれるだろう」。
ヴイエムウェアに関しては、独立した株式公開企業として存続させる方針をすでに発表しているが、その他のEMCグループ企業については、組織として統合されるか否かにかかわらず、現在のデルのスタイルに合わせて、基本的にはプライベートカンパニー化する。デル会長兼CEOは、「アライメントをきっちりやれるし、必要なR&Dへの投資を妨げられない。フォーチュン誌のアンケートでも、84%のCEOが、プライベートカンパニー化するほうが経営がやりやすくなると回答している。株式を非公開化したのは、自分たちにとっても、お客さんにとっても正しい判断だった」と、そのメリットを説明した。
●IoT、ビッグデータへのフォーカスも
デル会長兼CEOの基調講演では、IoT、ビッグデータなどへのフォーカスについても言及し、それぞれの領域でEMCの資産をどう活用するのか、ていねいに解説しようという姿勢もうかがえた。例えば、当初はヴイエムウェア、後にPivotalがOSSのPaaSソフトウェアである「Cloud Foundry」の開発をリードし、PivotalはCloud FoundryベースのPaaSも提供している。デル会長兼CEOは、これをIoTアプリケーションの開発基盤として広く訴求していく可能性を示唆した。
一方で、Dell World 2015で発表したデル自身の具体的な新製品について自ら解説する場面もあった。例えば、IoTのためのネットワーク製品として、「Edge Gateway 5000」を紹介。「あらゆるセンサ、デバイスをアナリティクス側につなげることができる。IoTのイノベーションを牽引するために重要な製品だ」と、力を込めた。デル自身が開発する製品の強みとEMCのソリューションがラインアップに加わる意義を合わせて説明することで、トータルソリューションベンダーとしての力が一段レベルアップすることを強調したかたちだ。
このほか、基調講演の終盤には米マイクロソフトのサティア・ナデラCEOも登場し、デル会長兼CEOとディスカッションする場面もみられた。また、EMCの買収については、初日の記者会見でもデル会長兼CEOら幹部がメディアの質問に答えている。(これらの模様は週刊BCN11月2日号で既報)
インタビュー
──今年8月に、日本法人のトップに平手社長が就任しました。
アジア太平洋地域担当
プレジデント兼
グローバル・エマージング・
マーケット会長
アミット・ミダ 氏ミダ 平手はエンタープライズビジネスやチャネルビジネスの経験が豊富で、日本の法人向けIT市場を熟知している。彼の経験とリーダーシップと、デルの既存の資産をうまく生かして、新しいタイプのチャネル志向のビジネス環境を日本でつくってくれることを望んでいます。
──これまでデルはダイレクトモデル(直販)で成長をしてきたわけですが……。
ミダ 販売チャネルはわれわれにとって、グローバル市場でも非常に重要になっています。デルはいまや非常に多くのソリューションをもっていますが、ポートフォリオが複雑であればあるほど、より多くのチャネルが必要になります。ストレージ、ネットワーク、セキュリティ、ソフトウェアなど、それぞれの領域ですぐれたパートナーを抱えていますので、その関係を拡張していかなければなりません。
──日本法人には、平手社長と同時期に、パートナー事業の責任者として松本光吉・執行役員副社長パートナー事業本部長が新たに就任していますが、何を期待しますか。
ミダ 松本も平手同様、日本の法人向けIT市場やチャネルビジネスで豊富な経験をもっていて、非常にいいタイミングで迎え入れることができました。大変喜ばしいことだと思っています。SIパートナーなどと一緒にエンタープライズ向けソリューションを日本市場に浸透させていくこと。SMB向けには、ディストリビュータなどと関係を強化して、より多くのユーザーを獲得するためのチャンスをつかんでほしいですね。
──エンタープライズ向けのビジネスではEMCとのシナジーがイメージしやすいですが、SMB市場ではどんな効果があるでしょうか。
ミダ SMBにも有用なクラウドサービス、IoTのプラットフォームなどを提供できるようになるでしょう。これは大きなメリットです。
──あらためて、EMC買収で、どんな価値を市場に訴求していくのでしょうか。
ミダ マイケル(デル会長兼CEO)の基調講演でも話がありましたが、われわれはお客様志向というところにフォーカスしています。テクノロジーを使ってお客様に新しいビジネス、新しい効率化のかたちなどを提供しようとしていることです。22のマジッククアドランド(米ガートナーによる製品分野ごとのメーカー別勢力分析)で私たちはリーダーになっていて、これはすばらしいことです。Dell SecureWorksとRSA(EMCグループのセキュリティソフトベンダー)、当社のBoomi(デルのアプリケーション統合プラットフォーム)とEMCグループであるPivotalのサービスなど、両者の技術力を融合させることで、いろいろと新しいことができると思います。エンド・トゥ・エンドのソリューションカンパニーとしては、市場で間違いなくナンバーワンになったと自負していますので、それは強くアピールしていきます。
──中国に1250億米ドルを投資するという発表もありました。中国では他の米国IT企業よりも成功しているようにみえます。
ミダ オープンなアーキテクチャでより高い価値を提供するというグローバルで共通の戦略を中国でもとっているだけで、特別ユニークなことをやっているわけではありません。ただ、中国のローカル企業になるべく努力はしていて、エコシステムにも投資しているし、ローカルのソリューションも出していますので、それが功を奏しているのでしょう。
デル日本法人の平手智行社長
●デルとEMCには
シナジーを出せるDNAがある
平手智行社長 アミット・ミダ氏のインタビューでも触れたように、デルの日本法人は、今年8月、平手智行氏が社長に就いた同じタイミングで、松本光吉氏が執行役員副社長パートナー事業本部長に新たに就任し、パートナーとの協業をさらに加速させる姿勢を鮮明にしている。新たな経営陣の大きなミッションが、エンタープライズ向けソリューションプロバイダとしてのビジネスを日本で確立するために、大手・中堅SIerとの協業関係を深めること。そしてSMB向けには、デルの直販の資産を共用できるようなパートナープログラムをつくり、ライバルの大手ベンダーに負けないレベルで全国をカバーできる販売チャネルを整備することだ。
Dell World 2015では、平手社長も日本メディアの取材に応じ、日本の顧客やパートナーにアピールしたいことなどを語った。まず、EMCの買収については、「デルがもっているサーバー、ソフトウェアと、EMCがもっているストレージは相互補完性が高い。両者のコラボレーションに期待する声は、お客様からたくさんいただいている」と、日本の顧客の反応は良好であることを強調した。一方で、実際にどのようにシナジーを出していくのかというBCNからの質問には、「過去、EMCのストレージをデルがOEMで販売するというビジネスを積極的にやっており、売り上げは全世界で年間20億ドル以上という規模だった。日本でも、協業というより一つのファミリーとしてビジネスをやったことがあるという意味で、シナジーを出せるDNAはあると考えている。ポートフォリオの相互補完性の高さには自信があるので、われわれのチューニング次第でシナジーを出すのは難しくないと考えている」と答えた。
●第三のプラットフォームでの
あらゆる品揃えがある
また、Dell World 2015で顧客やパートナーにとくにアピールしたいこととしては、「ソリューションの数と、サーバーまわりのツール類、セキュリティ関連のソリューションの充実ぶりを、ぜひみていただきたい。クラウド、モビリティ、ビッグデータなど、第三のプラットフォームでのあらゆる品揃えがあるし、オープンなアーキテクチャを貫いているので、パートナーも多数、シナジーを出せる製品を出展してくれている」と話した。
こうした発言を踏まえると、平手社長自身は、EMC買収も含め、とくにトータルソリューションプロバイダとしての成長に向けてポートフォリオが充実していることに、大きな手応えを感じている様子だ。「社名は出せないが、国内の大手・中堅SIerにもたくさんご来場いただいている」と、エンタープライズ向けビジネスのパートナーとも関係構築が進んでいることをうかがわせた。
デル会長の基調講演
売上高800億ドルのスケールに
EMC買収の意義と効果を強調
●株式非公開化は正しい判断 
会長兼CEO
ただし、買収のプロセスが完了するのは来年半ば頃であるということもあり、まだまだ統合後の具体的な「新生デル」の姿はみえない状況だ。それでもデル会長兼CEOは、「サーバー、ストレージ、ソリューション、第3のプラットフォーム、ビジュアルトランスフォーメーション、ソフトウェア・デファインド・データセンター、モバイル、セキュリティなど、やっていくことはたくさんある」と興奮気味に話し、次のように続けた。「EMCグループには仮想化ソフトのヴイエムウェア、セキュリティのRSA、データ活用ソリューションやCloud FoundryべースのPaaSを提供するPivotal、クラウドサービスプロバイダのバーチャストリームなどがあり、デルにも、セキュアワークスやソニックウォール、Boomiなど、これまで買収してきた企業の製品がある。今回の買収により、われわれは、ガートナーのマジッククアドラント(製品分野ごとのメーカー別勢力分析)で、22分野のリーダー企業になり、これらを組み合わせてお客様に提供できる価値は非常に大きい。さらに、EMCはエンタープライズ向けのすぐれたソリューションをもっていて、デルにはすばらしいSMB向けのイノベーションがたくさんある。ポートフォリオも非常に補完的で、信じられないような統合の効果が生まれるだろう」。
ヴイエムウェアに関しては、独立した株式公開企業として存続させる方針をすでに発表しているが、その他のEMCグループ企業については、組織として統合されるか否かにかかわらず、現在のデルのスタイルに合わせて、基本的にはプライベートカンパニー化する。デル会長兼CEOは、「アライメントをきっちりやれるし、必要なR&Dへの投資を妨げられない。フォーチュン誌のアンケートでも、84%のCEOが、プライベートカンパニー化するほうが経営がやりやすくなると回答している。株式を非公開化したのは、自分たちにとっても、お客さんにとっても正しい判断だった」と、そのメリットを説明した。
●IoT、ビッグデータへのフォーカスも
デル会長兼CEOの基調講演では、IoT、ビッグデータなどへのフォーカスについても言及し、それぞれの領域でEMCの資産をどう活用するのか、ていねいに解説しようという姿勢もうかがえた。例えば、当初はヴイエムウェア、後にPivotalがOSSのPaaSソフトウェアである「Cloud Foundry」の開発をリードし、PivotalはCloud FoundryベースのPaaSも提供している。デル会長兼CEOは、これをIoTアプリケーションの開発基盤として広く訴求していく可能性を示唆した。
一方で、Dell World 2015で発表したデル自身の具体的な新製品について自ら解説する場面もあった。例えば、IoTのためのネットワーク製品として、「Edge Gateway 5000」を紹介。「あらゆるセンサ、デバイスをアナリティクス側につなげることができる。IoTのイノベーションを牽引するために重要な製品だ」と、力を込めた。デル自身が開発する製品の強みとEMCのソリューションがラインアップに加わる意義を合わせて説明することで、トータルソリューションベンダーとしての力が一段レベルアップすることを強調したかたちだ。
このほか、基調講演の終盤には米マイクロソフトのサティア・ナデラCEOも登場し、デル会長兼CEOとディスカッションする場面もみられた。また、EMCの買収については、初日の記者会見でもデル会長兼CEOら幹部がメディアの質問に答えている。(これらの模様は週刊BCN11月2日号で既報)
ソリューション開発のラボをメディアに公開
Dell World 2015では、オースティンの郊外にある、エンタープライズソリューションの開発や検証などを行うラボ施設をメディアに公開した。具体的には、データセンター向けのソリューション開発の拠点だ。Dell World 2015では、8月に新設した「データセンタースケーラブルソリューション(DSS、通信など高いサーバー需要が見込まれる業界向けのソリューションを提供する)」ブランドの初の製品として、ハイエンドのサーバー、ストレージ、コンバージド製品などを発表したが、自前のハードウェアをもち、エンタープライズソリューションを提供できる総合ITベンダーとしてのビジネスのスケール感と実力を強くアピールしたいという意図がここにも現れているといえそうだ。

インタビュー
エンド・トゥ・エンドのNo.1ソリューションベンダーに
──今年8月に、日本法人のトップに平手社長が就任しました。 
アジア太平洋地域担当
プレジデント兼
グローバル・エマージング・
マーケット会長
アミット・ミダ 氏
──これまでデルはダイレクトモデル(直販)で成長をしてきたわけですが……。
ミダ 販売チャネルはわれわれにとって、グローバル市場でも非常に重要になっています。デルはいまや非常に多くのソリューションをもっていますが、ポートフォリオが複雑であればあるほど、より多くのチャネルが必要になります。ストレージ、ネットワーク、セキュリティ、ソフトウェアなど、それぞれの領域ですぐれたパートナーを抱えていますので、その関係を拡張していかなければなりません。
──日本法人には、平手社長と同時期に、パートナー事業の責任者として松本光吉・執行役員副社長パートナー事業本部長が新たに就任していますが、何を期待しますか。
ミダ 松本も平手同様、日本の法人向けIT市場やチャネルビジネスで豊富な経験をもっていて、非常にいいタイミングで迎え入れることができました。大変喜ばしいことだと思っています。SIパートナーなどと一緒にエンタープライズ向けソリューションを日本市場に浸透させていくこと。SMB向けには、ディストリビュータなどと関係を強化して、より多くのユーザーを獲得するためのチャンスをつかんでほしいですね。
──エンタープライズ向けのビジネスではEMCとのシナジーがイメージしやすいですが、SMB市場ではどんな効果があるでしょうか。
ミダ SMBにも有用なクラウドサービス、IoTのプラットフォームなどを提供できるようになるでしょう。これは大きなメリットです。
──あらためて、EMC買収で、どんな価値を市場に訴求していくのでしょうか。
ミダ マイケル(デル会長兼CEO)の基調講演でも話がありましたが、われわれはお客様志向というところにフォーカスしています。テクノロジーを使ってお客様に新しいビジネス、新しい効率化のかたちなどを提供しようとしていることです。22のマジッククアドランド(米ガートナーによる製品分野ごとのメーカー別勢力分析)で私たちはリーダーになっていて、これはすばらしいことです。Dell SecureWorksとRSA(EMCグループのセキュリティソフトベンダー)、当社のBoomi(デルのアプリケーション統合プラットフォーム)とEMCグループであるPivotalのサービスなど、両者の技術力を融合させることで、いろいろと新しいことができると思います。エンド・トゥ・エンドのソリューションカンパニーとしては、市場で間違いなくナンバーワンになったと自負していますので、それは強くアピールしていきます。
──中国に1250億米ドルを投資するという発表もありました。中国では他の米国IT企業よりも成功しているようにみえます。
ミダ オープンなアーキテクチャでより高い価値を提供するというグローバルで共通の戦略を中国でもとっているだけで、特別ユニークなことをやっているわけではありません。ただ、中国のローカル企業になるべく努力はしていて、エコシステムにも投資しているし、ローカルのソリューションも出していますので、それが功を奏しているのでしょう。
デル日本法人の平手智行社長
トータルソリューションビジネス拡大に手応え
日本の大手SIerなども参加
●デルとEMCにはシナジーを出せるDNAがある

平手智行社長
Dell World 2015では、平手社長も日本メディアの取材に応じ、日本の顧客やパートナーにアピールしたいことなどを語った。まず、EMCの買収については、「デルがもっているサーバー、ソフトウェアと、EMCがもっているストレージは相互補完性が高い。両者のコラボレーションに期待する声は、お客様からたくさんいただいている」と、日本の顧客の反応は良好であることを強調した。一方で、実際にどのようにシナジーを出していくのかというBCNからの質問には、「過去、EMCのストレージをデルがOEMで販売するというビジネスを積極的にやっており、売り上げは全世界で年間20億ドル以上という規模だった。日本でも、協業というより一つのファミリーとしてビジネスをやったことがあるという意味で、シナジーを出せるDNAはあると考えている。ポートフォリオの相互補完性の高さには自信があるので、われわれのチューニング次第でシナジーを出すのは難しくないと考えている」と答えた。
●第三のプラットフォームでの
あらゆる品揃えがある
また、Dell World 2015で顧客やパートナーにとくにアピールしたいこととしては、「ソリューションの数と、サーバーまわりのツール類、セキュリティ関連のソリューションの充実ぶりを、ぜひみていただきたい。クラウド、モビリティ、ビッグデータなど、第三のプラットフォームでのあらゆる品揃えがあるし、オープンなアーキテクチャを貫いているので、パートナーも多数、シナジーを出せる製品を出展してくれている」と話した。
こうした発言を踏まえると、平手社長自身は、EMC買収も含め、とくにトータルソリューションプロバイダとしての成長に向けてポートフォリオが充実していることに、大きな手応えを感じている様子だ。「社名は出せないが、国内の大手・中堅SIerにもたくさんご来場いただいている」と、エンタープライズ向けビジネスのパートナーとも関係構築が進んでいることをうかがわせた。
10月12日の米デル(マイケル・デル会長兼CEO)によるEMCの買収発表から約1週間後、その衝撃の余韻が残る10月20日、米テキサス州オースティンで、デルの年次イベント「Dell World 2015」が開幕した。「A Future-Ready World」を合言葉に、世の中を変える新しい価値を提供できるトータルソリューションベンダーとしての実力を強くアピールし、EMC買収も念頭に置いてか、世界屈指の巨大ベンダーとして市場を牽引していく意志を示したという印象だ。(取材・文/本多和幸)
続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。
(登録無料:所要時間1分程度)
新規会員登録はこちら(登録無料) ログイン会員特典
- 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
- メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
- イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。 - 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!…etc…
- 1
