今回、AWSが拡張したのは二つめのサービスデリバリープログラムだ。このプログラムの対象となるAWSのサービスに、「Amazon EC2 for Windows Server」を追加したのだ。ちなみに国内では、富士ソフト、日本ビジネスシステムズの2社が、すでにAmazon EC2 for Windows Serverについてサービスデリバリープログラムの認定を取得している。AWS、Windows Serverの両方について、ハイレベルなノウハウ、知見と導入実績が求められる認定基準をクリアした2社だという。
一方で、マイクロソフト製品をクラウドで利用するとなれば、Azureが第一の選択肢になるユーザーも多いと推測されるが、これに対しては、「長年の安全稼働や運用実績、最小構成からエンタープライズ、DR構成まで幅広く対応できることは、AWSの絶対的な強みであるし、コストメリットやパフォーマンスもトップの水準だと自負している。そして何よりも、経験豊富なパートナーを揃えたエコシステムでお客様のプロジェクトの成功を支援できることが差異化要因となる」としている。また富士ソフトや日本ビジネスシステムズは、Windows Server 2008の保守期間が2020年に終了することで、保守切れのOSをAWSに移行したいというニーズも膨らむとみており、その支援サービスにも力を入れる方針を示している。
アマゾン ウェブ サービス ジャパンは、Amazon EC2 for Windows Serverのサービスデリバリープログラム認定パートナーの拡大に注力し、“質”を担保したSIパートナーを着実に増やすことで、マイクロソフト製品ユーザーをAWSに取り込んでいくことは十分に可能だと考えている。一方で、マイクロソフト製品をベースとして開発されたISVパッケージのクラウド化ニーズなども重視しており、ISVにも「Microsoft on AWS」のパートナーエコシステムを本格的に広げていくという。AWSとAzureの競争はさらに激しさを増しそうだ。