日立システムズ(北野昌宏社長)のインド事業が年率40~50%の勢いで伸びている。2014年にインドのITインフラ構築や保守サービスに強いマイクロクリニックをグループ化。社名を日立システムズマイクロクリニックに変えて、インド事業を本格的に立ち上げた。日立グループの技術的、財務的な下支えでビジネスが急拡大し、このままの勢いが続くと、将来的に海外売上高の半分をインド関連のビジネスが占める可能性もあるという。

北野昌宏
社長

 インド事業の中核事業会社であるマイクロクリニックは、サーバーやパソコン、情報セキュリティー、ネットワークなどの構築に強く、従業員数は約2000人。インド全国に20余りのオフィスと、約180カ所のサービス拠点を展開して保守サービス事業にも力を入れているのが特徴だ。インドのGDP成長率は6~7%で推移しているが、それを「大幅に上回る速度で売り上げが伸びている」(北野社長)と、手応えを感じている。

 昨年12月には、24時間体制でセキュリティーの専門家がユーザー企業の情報システムを監視するセキュリティーオペレーションセンター(SOC)をインドのムンバイに新設。サービス事業を強化している。SOC新設に当たっては、長年にわたり保守サービス事業を手掛けてきた日立システムズのノウハウを役立てるとともに、カナダのセキュリティー専門会社で15年にグループに迎え入れた日立システムズセキュリティ(旧アバブセキュリティ)の技術も活用している。

 日立システムズがゼロから現地法人を立ち上げるのではなく、インドの有力ITサービス会社や、カナダのセキュリティーやSOC運営の専門的な技術を持つ会社をグループに迎え入れ、それぞれの強みを融合することで、より大きくビジネスを伸ばしていく戦略を展開。日立システムズは、そうした戦略の推進役を担い、自らのノウハウや技術を加味することでインド事業の一段の拡大を推し進める。

 海外ビジネスを巡っては、13年にマレーシアの有力ITサービス会社サンウェイテクノロジーとの合弁会社として日立サンウェイインフォメーションシステムズを設立し、ASEAN市場に進出。その後、マイクロクリニックが加わったことで南アジアへの進出を果たした。直近では、インド、ASEAN、中国などのアジア市場を軸に海外ビジネスを伸ばしており、今年度(19年3月期)の海外売上高比率は10%近くまで拡大する見込み。(安藤章司)