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スラック・テクノロジーズ 新パートナープログラムをスタート 全社的な業務改革を目指すユーザーを支援

2020/01/28 09:00

週刊BCN 2020年01月20日vol.1809掲載

 ビジネスチャット「Slack」を展開するスラック・テクノロジーズ(スチュワート・バターフィールドCEO兼共同創業者)は、新たなパートナープログラムをスタートし間接販売の体制強化を打ち出した。コンサルティング企業やSIerなど7社と連携し、全社的な業務改革を目指す企業へのアプローチを強めていく。

 同社は昨年11月、グローバルでの新たなパートナープログラム「サービスパートナープログラム」を新設。米国、英国を中心としたEMEA、日本を軸としたAPACの各地域で展開する。参加したパートナー企業には、技術的トレーニングに応じた認定資格やノウハウの共有といったメリットが提供され、Slackと連携して同社のソリューションを拡販していく。なお、APAC地域でのローンチパートナーはアビームコンサルティングとリックソフトの2社。

 グローバルGTM アライアンス&チャネル部門責任者のリチャード・ハスラッカー氏は「今回のプログラムに参加したパートナーには、従業員が200人以上の企業に対してアプローチしてもらうことを想定している」と語る。なかでも「当社が得意としていた開発・運用担当者やIT部門といったチームだけでなく、人事や営業、マーケティングまで範囲を広げ、全社的に使ってもらうことを目指す」と強調する。

 その背景には、ユーザー企業のIT基盤の成熟化がある。これらの基盤とSlackを密接に連携したりスケールアップを目指す動きが出ており、同社が提供するサービス範囲を超えたユーザーニーズが生まれているという。

 これまで同社は数多くのテクノロジーパートナーと連携することで、それぞれのISVが提供するツールとの統合を可能にしてきた。一方で、より大規模な全社展開となるとより複雑なノウハウが必要になってくることから、コンサルティング企業やSIerなどと協力することで対応していく考え。

 一方で今回のプログラムは、これまで同社がリーチできなかったユーザーを獲得していく狙いもある。ハスラッカー氏は「新たなパートナーは、われわれのセールスやマーケティングの延長として活動してもらうことになる。当社のサービス部門やカスタマーサクセスチームと連携することでデリバリー能力が高まる。パートナー企業には、Slackの価値やメリットを伝えていく役割を担ってもらいたい」と期待を寄せる。

 「今後12カ月をかけてこのプログラムを成熟させていく」とハスラッカー氏は意気込む。具体的には、認定資格の種類も拡大させるほか、日本を含めグローバル規模でパートナー数を増やす。また、現在同社は全ての案件でパートナーと緊密に連携して提供しているが、この体制をよりパートナー主導に切り替えていく。スラック・テクノロジーズのサービス担当者とやり取りしながらも、パートナー自身が一気通貫で案件をこなせる環境を目指す。(銭 君毅)
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