NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は1月28日、授業支援システムを提供するコードタクトの株式を取得し、連結子会社化したと発表した。共同で教育現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する。

 コードタクトは2015年に設立。授業支援システム「schoolTakt(スクールタクト)」を提供する。教材の作成や生徒の回答の表示・添削、コメントなどのコミュニケーション、学習ログの記録・分析などの機能を持つウェブシステムで、現在までに「500校5万人」(コードタクトの後藤正樹代表取締役)が利用している。
 
コードタクト
後藤正樹 代表取締役

 NTTコムの教育ICTビジネスでは、全国の自治体に対し、コンサルティングから校内ネットワークの整備、デジタルコンテンツの提供までを一気通貫で手掛ける。17年からは教育コンテンツを配信するクラウドサービス「まなびポケット」を運営。schoolTaktもまなびポケット上で利用できるコンテンツとして提供されている。

 NTTコムは19年10月に「スマートエデュケーション推進室」を発足するなど、教育現場のDXを推進する体制を強化している。そうした中で昨年12月に、コードタクトの株式取得を発表。1月28日に株式取得を完了し、連結子会社化した。その背景について、NTTコムの宮川龍太郎・スマートエデュケーション推進室長は、14年以降、総務省の実証事業で信頼関係を築いてきたことや、まなびポケットの開発を一部コードタクトに委託していたことなどから、コードタクトを「もともと最重要パートナーと考えていた」と説明。また、コードタクトの後藤代表取締役は、「急速に1人1台に端末が普及していく中で、(会社として)スピード感を上げたい。われわれは教育や開発は強いが、営業やマーケティングなどはまだ弱いため、そのあたりでご一緒できると一番いいと考えた」と狙いを話す。

 NTTコムは、教育ICTの取り組みを通じて、まなびポケットのコンテンツから蓄積された学習・行動データを基に、個人の習熟度や目指す姿に合わせた「テーラーメイド型」(NTTコムの宮川室長)の教育を提供し、将来的にはそのほかのデータと掛け合わせた新たなデータ流通ビジネスの実現を目指すという。
 
NTTコミュニケーションズ
宮川龍太郎 室長

 政府は児童生徒1人1台の学習用端末配備、高速大容量の通信ネットワーク整備に向けた「GIGAスクール構想」を打ち出し、19年度の補正予算案として2318億円を計上している。こうした動きにNTTコムの宮川室長は「各自治体をお手伝いする大きなチャンス」として、今後のビジネス展開に期待を示している。(前田幸慧)