東芝テックとNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、NTTグループのAI技術corevoの一つである「アングルフリー物体検索技術」を活用し、画像認識型無人レジシステムの運用自動化に向けた実証実験を実施する。実証実験は東芝テックの関係会社であるティー・ティー・ビジネスサービスが運営する「オーバルコート大崎マークイースト事業所内売店」で行う。


 無人レジでは、各種センサー、カメラ(画像認識AI)で商品を自動認識することで、消費者がストレスフリーな購買を体験できる。しかし一般に、商品の自動認識を画像認識AIで行うには、あらかじめ当該商品をさまざまな条件で大量に撮影し、それらの画像をAIに学習させることが必要で、それが最大の課題となる。

 この課題を解決するため、東芝テックとNTT Comは、「アングルフリー物体検索技術」によって実証実験を行う。また、消費者が無人レジシステムを利用する過程で、AIの学習に必要な商品画像を自動的に登録し、効率的に学習する仕組みについても検証する。

 今回の実証実験では、アングルフリー物体検索技術を用いることで少数の画像だけで学習を行う。これにより、商品入れ替えの際などに予め行っておく画像認識の作業をどの程度削減できるかを検証する。

 さらに、無人レジの運用開始後に販売された新商品などAIが認識できない商品については、ユーザーが無人レジを利用する過程を活用し、認識に必要な画像を自動的に取得して学習できるかを検証する。

 実証実験は19年11月29日から20年1月31日まで、東芝テックグループの従業員を対象に実施する。カメラ付きの専門台に複数の商品を並べることで、画像認識により一括で商品を特定する。画像情報がなく商品が認識できなかった場合、利用者が代わりに手動でバーコードをスキャンする。これにより、画像情報と商品情報を紐づける。次回以降にその商品が購入された時は画像で商品が認識できるようになる。

 商品を特定すると、画像・商品マスターから特定した商品のJANコードを抽出し、二次元コード化する。この二次元コードをスマートフォンで読み取り、一括でレジ登録を行う。このため、従来のセルフレジの運用である商品一つ一つの「バーコードを探す」「バーコードをスキャンする」といった操作がなくなる。

 今後はシステムの商品化検討を行うとともに、実験で蓄積される分析結果、知見を流通小売業のその他業務へ応用することについても検討を進めていく。