IoTプラットフォームなどを提供するソラコム(玉川憲社長)は2月21日、コンシューマー向けeSIMサービス「Soracom Mobile」の提供を開始した。これまでBtoBやBtoBtoCでサービスを展開してきた同社にとって新たな取り組みとなる。今後のeSIM市場拡大を見据えノウハウを蓄積していく考えだ。

 Soracom Mobileは、同社が提供するiOSアプリからプリペイドのデータ通信プランを購入し、プロファイルのインストールを可能にするもので、アップルとの協業により実現した。ユーザーは物理的なSIMカードを購入したり、APN設定といった複雑な初期設定を行うことなく通信プランを購入し、海外でデータ通信サービスを利用できるようになる。もともと同社では、QRコードを起点にeSIMのプロファイルをインストールする法人向けサービスを展開していたが、Soracom MobileではQRコードを必要とせず全ての操作をiOSアプリ内で完結できるようになった。アプリをダウンロードできるのは日本、米国、英国の3カ国で、計42カ国でデータ通信が可能。eSIMを内蔵するiPhoneとiPadで利用でき、対応アプリケーションやデバイスは今後追加していく。

 これまで法人向けビジネスを展開してきた同社がコンシューマー向けにeSIMサービスを展開するのは、今後のeSIM市場の拡大が背景にある。ソラコムが依頼した調査会社によれば、eSIM内蔵デバイスの数は2025年には20億台に増加するという。今後は非通信事業者との協業も視野に入れており、玉川社長は「交通機関やMaaS事業者とのシナジーは大きいだろう。例えば、他社アプリに組み込むことで非通信事業者がeSIMサービスを展開できるようになる」と展望した。(銭 君毅)