RPA(ロボティックプロセスオートメーション)大手のUiPath(長谷川康一代表取締役)は2月27日、RPAの導入・運用を支援する製品を国内で販売開始した。RPAによる自動化が有効な業務を発見するためのツールや、RPAの稼働状況や導入効果を可視化する仕組みを提供することで、ユーザー企業がRPA製品をより幅広い業務に適用できるようにしていく。

鈴木正敏 取締役CRO

 同社では、RPAに関する製品を「計画」「開発」「実行」「測定」などの各フェーズごとに用意している。これまで主力としていたのは、人に代わって業務を行うロボットを開発・実行するためのツールだったが、今回新たに発売された製品群は、RPA導入の計画立案段階や、運用開始後の効果測定など、開発・実行の前後のフェーズを支援するものだ。

 計画フェーズ向けには、「PROCESSGOLD」「Explorer EXPERT」の2製品が発売された。PROCESSGOLDは、SAPやSalesforceなどの業務アプリケーションに蓄積されたシステムログを分析することで、長い時間がかかっている作業や、多くの人が繰り返し行っている作業などを発見できるツール。業務プロセス全体の中で、どこにRPAを導入すると高い効果が期待できるか、定量的に評価できる。Explorer EXPERTは、RPA開発のベースとなる業務手順書の作成を支援するツール。現場の業務担当者が普段通りに作業を行うだけで、Word文書および、UiPathのロボット開発環境に直接読み込める形式で業務手順書が生成される。

 測定フェーズ向けには「Insights」が発売された。企業全体のロボットの稼働状況をダッシュボード画面やレポート文書で確認することができる。稼働状況を可視化することで、ロボットの待機やエラーの頻発といった問題の分析や、ロボットの追加導入でさらなる業務効率化が図れる業務の発見などが可能。経営層へのRPA導入効果の説明や、次の投資計画に向けた資料としても活用できる。

 同社の鈴木正敏取締役CRO(チーフレベニューオフィサー)は、「計画やモニタリングといったこれらの機能は、RPAの全社展開や適用範囲の拡張時に特に有効に活用できる」と述べ、RPA開発の前後のフェーズを支援する製品を発売することで、すでに一部の部署や業務でRPAを利用している企業に対して、アップセルを加速できると説明した。

 業務担当者へのヒアリングに基づいて行っていた業務の洗い出しを、ツールを用いた定量的な手法に変えると、現場やIT部門の主観ではなく、実際の業務プロセスを根拠としたRPA導入計画を立案できるようになる。鈴木取締役は、RPAを導入したものの効果が上がっていないという企業に関しても「計画フェーズからの支援を提供することで、RPAの価値を再度検証していただく一助になる」と話し、再提案や他社製品からの乗り換えのきっかけにしていく考えを示した。(日高 彰)