マクニカ(原一将社長)は4月27日、工場のデジタル化を推進する「Digital Synergy Factory.macnica.ai」(以下、Digital Synergy Factory)の提供を開始したと発表した。スマートファクトリー化を進める上で、企業が最も苦労する“最初の壁”を最小限にできる点が特徴で、2025年ごろまでに売上高150億円規模の事業にすることを目指す。

 Digital Synergy Factoryでは、同社の知見やサービス、テクノロジーを体系化し、業務別・工程課題別にモジュール化したサービスを提供する。ハードやソフト、サポートの一式が含まれるベーシックサービスのほか、範囲や機能の拡張が可能なオプションサービス、顧客のニーズに合わせて個別開発を請け負うカスタムサービスを用意している。
 
阿部幸太 事業部長

 同社イノベーション戦略事業本部インダストリアルソリューション事業部の阿部幸太・事業部長は「企業がやりたいことに対し、データの取得や分析手法、セキュリティ、ネットワークなど、必要な技術要素は複数にまたがる。いろいろな技術を統合しないと、やりたいことは実現できない」とモジュール化の重要性を強調し、「本年度中に二桁以上のモジュールの提供を目指す」と説明した。

 同社はこれまで、スマートファクトリーの案件を200件以上支援してきた。阿部事業部長は、その中でたどり着いた結論として「スマートファクトリーは期待と導入効果のギャップがある最初が一番難しい」とした上で、「モジュール型のサービスはすぐに導入でき、自由に組み合わせるも可能で、段階的にスマートファクトリー化を実現できる」と述べた。

 同社が手がける案件では、人工知能(AI)やIoTを使い、生産計画の精度向上を図る事例が増えているという。今後は、異常・予兆検知などを組み合わせる動きがさらに広がると予想しており、阿部事業部長は「今までの実績は、一部の大手の客のカスタムでやっていたというのが大きな部分。日本の製造業を元気にするために、Digital Synergy Factoryの利用者の裾野を広げていきたい」と話した。
 
佐藤篤志 本部長

 一方、イノベーション戦略事業本部の佐藤篤志・本部長は「製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)をお助けする事業をやり始めて何年かたつ。日本は製造業立国なので、製造業のお客様を元気にするトップランナーとして走り続けたい。主役である顧客の課題を理解し、伴走しながらDXを推進していく」と意気込みを語った。(齋藤秀平)