NECは10月16日、Web会議などの相手に明りょうな音声を伝えられるワイヤレス型のイヤホンマイクを発表した。マイク部分にノイズキャンセリング機能を備えており、周囲の騒音を低減して音声を送信することができる。

 同社ではこれまでも、工場など騒音の大きい場所での作業用機器として首かけ型のノイズキャンセリングイヤホンマイクを提供していた。テレワークの浸透などを踏まえ、一般オフィスワーカーのWeb会議など、より幅広い業務に使えるようにするため、左右のイヤホンを接続するケーブルのない「完全ワイヤレス」型の製品を新たに開発。PCやスマートフォンとはBluetoothで接続し、1時間半から2時間の充電で最大6時間の再生や通話が可能だ。
 
左右を結ぶケーブルのない「完全ワイヤレス型」

 イヤホンの外側と内側にそれぞれマイクを搭載しており、外側から取得した騒音成分を打ち消す「アクティブノイズキャンセリング技術」を採用。オフィスや自宅、外出先などでWeb会議を行う際、この製品を使うことで周囲の話し声や家庭の生活音、BGMなどを低減したクリアな音声を伝えられる。

 企画・開発に携わった同社デジタルプラットフォーム事業部の青木規至エキスパートは「オフィスでの業務を復帰する企業が増えつつあるが、オンラインのコミュニケーションは引き続き活発に行われており、社内からWeb会議に参加するための場所が不足するといった問題も発生している。ノイズキャンセリング機能を搭載したヒアラブル(耳装着型)デバイスを“いつでもどこでも持ち運べる会議室”として訴求していきたい」と説明する。

 また、人それぞれの耳の形によって異なる反響音を分析することで、誰がイヤホンを装着しているかを特定できる「耳音響認証技術」を搭載。ユーザーによって異なるコンテンツの再生や、セキュリティ用途に活用できる。Androidデバイス用のサンプルアプリケーションとして、イヤホンをした本人だけが再生できる音声メモアプリが提供される。このほか、顔の向きや歩いている方向を認識できるセンサーを内蔵しており、現実の空間に対応した方向から音が聞こえてくるコンテンツなどを開発できる。

 法人用ソリューションとしての提供に加えて、幅広いユーザーからの反応を得るため、クラウドファンディングサイト「Makuake」での単品販売も行う。価格は税込み2万9800円で、500台限定。来年2月の発送を予定している。(日高 彰)