NECネッツエスアイは3月18日、記者会見を開き、同社の事業ブランド「Symphonict(シンフォニクト)」の下、顧客の働き方を変革する新しいサービスの提供を同日から始めたと発表した。顧客が抱える課題の中で特に重要度が高い「プロセス」と「コミュニケーション」「ワークプレイス」について変革を推進する考えだ。

記者会見で語る中野本部長(右)と野田常務

 同社の野田修・取締役執行役員常務は「昨年はコロナ禍で社会環境が急激に変化し、社会や街、暮らしにおいては、ニューノーマル(新常態)への対応が必要になった」とし、「企業においては、事業の継続と成長を両立することが強く求められており、そのために事業戦略の転換とビジネスモデル、プロセスの改革が必要になっている」と語った。

 そうしたニーズに柔軟かつスピーディーに応え、持続可能な成長を支援するソリューションやプラットフォームを提供するのがSymphonictのコンセプトだという。「上流から下流までのレイヤーのサービスを提供し、働き方やまちづくりのデジタルシフトの実現を目標にしている」(野田常務)としている。

 サービスメニューは三つに大別され、デジタル技術による自動化や省力化でテレワークを前提とした業務プロセスの再構築と生産性の向上を実現する「プロセス変革モデル」、オフィスに人が不在の際の電話取次の自動化やZoomの高度な活用など企業や自治体が抱えるコミュニケーション課題を解決する「コミュニケーション変革モデル」、業務の非対面や非接触化によりウィズコロナに対応したオフィス環境を実現する「ワークプレイス変革モデル」を提供する。

 同社の中野広隆・ビジネスデザイン統括本部DXビジネス推進本部長は「提供するサービスは、われわれが実践を通して必要とされた機能をすり合わせ、試行錯誤を重ねて形にしてきたオープンなプラットフォームで提供する。幅広いデジタル技術やサービスを組み合わせ、ベストプラクティスとして提供することを考えている」と説明した。デバイスからクラウドまでを一気通貫でセキュアにつなぎ、クラウドサービスやコミュニケーションツールをAPIで連携させてプロセスの自動化や省人化、統合データの活用を図る構想だ。

 記者会見では具体的な注力領域の例として、働き方にフォーカスした施策を説明。野田常務は「(NECネットエスアイ自身が)コロナ禍の前から分散型ワークを始めており、リモートワークを前提としたデジタル化や自動化、生産性の向上を実現してきた」と紹介。その経験とノウハウを生かし、自社グループ以外の製品やサービスと連携させた新しいソリューションを随時展開していく方針であることを強調した。特に、「リアルとバーチャルを融合した働き方を加速させる」ことを重視していく。

 同社は21年度の展開として、マルチクラウドサービスの拡充や、まちづくり関連のサービスメニューのリリースを計画している。また、23年度にSymphonict関連のサービスで500億円以上の売り上げを目指す方針も示した。(齋藤秀平)