独セロニスの日本法人Celonis(セロニス)は12月1日、ServiceNow Japan前社長の村瀬将思氏が同日付で社長に就任したと発表した。村瀬社長は「われわれが提供するデータをベースとしたビジネス変革は、日本の企業や社会がデジタルトランスフォーメンション(DX)を実現する上で必要な最後のピースになる」と述べた。
村瀬社長は「セロニスはプロセスマイニングのパイオニアだが、最近はその先のExecution Management(業務実行管理)までをビジネスの領域にしている」とし、「プロセスマイニングはあくまで解析でしかないが、業務実行管理は、解析した後にさまざまなデジタルテクノロジーを使って実行まで促すことを目的にしている」と説明した。
村瀬将思 新社長
その上で「日本の企業の中ではいろいろなシステムが使われているが、それぞれがデータ連携しておらず、複雑さが増して余計にプロセスが見えにくくなっている」と指摘し、「DXを実現するためには、それぞれのシステムの司令塔となるわれわれの技術が必要になる」と強調した。
日本法人は2019年に設立され、プロセスマイニングをベースとした「Celonis Execution Management System(Celonis EMS)」を提供している。売上高は非公開となっているが、村瀬社長は「向こう4年間で100億円規模の売り上げを目標にしている」と話した。
顧客は、製造業や小売業、流通業を中心に約50社で、主に約40社のパートナー経由で販売している。村瀬社長は、パートナービジネスのさらなる強化を計画しており、大手のITベンダーやSIerとの連携を目指す方針。まずはパートナーの社内で活用してもらい、それから外部への展開を進めてもらうことを想定している。グローバルで戦略的パートナーシップを結ぶ米サービスナウとの関係では、双方の顧客への製品販売の面で協力していく方向になっており、現在、詳細について協議を進めているという。(齋藤秀平)