キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は、2022年1月から施行される改正電子帳簿保存法を大きなビジネスチャンスと捉え、関連商材の中小企業ユーザー向けの拡販に力を入れる。電帳法関連ビジネスの目玉の一つと位置づけるのは、NIコンサルティングが開発する情報共有サービス「NI Collabo 360」で、22年中に2000社の中小企業ユーザーへの販売を目標に据える。
Collabo 360はグループウェアやワークフロー、スケジュール、文書管理、経費精算など中小企業が必要とする情報共有、協業系の機能をひとまとめにしたサービスで、電帳法の要件を満たしたオンラインストレージサービスも提供する。
キヤノンMJではキヤノンの複合機に実装されているミドルウェア「MEAP」を介して、Collabo 360の電帳法対応のストレージに文書を直接的に保存できるようにする。まずは複合機で受信した取引書類などファックスを22年1月からCollabo 360に保存できるようにし、同年4月から複合機のスキャナで読み取った書類を直接Collabo 360に保存可能にする予定だ。
左からキヤノンMJの猪狩伸也本部長、NIコンサルティングの出澤直大課長
中小企業の多くが契約書や見積書、請求書、発注書、領収書といった取引の関連書類を紙で保存している。ユーザー企業が業務効率化のためにデジタル化を推進しても、取引相手が紙を要望したり、ファックスで送ってきたりと、どうしても紙とデジタルが混在する状態が続く。そこで、キヤノンMJは「複合機が書類の電子化の入り口や入力デバイスとしての機能を担い、Collabo 360のストレージを介してユーザー社内で広く共有できるようにする」(猪狩伸也・エリアITS事業推進本部本部長)ことで、中小企業の業務効率化の需要に応える。
一方、NIコンサルティングは「Collabo 360を中心とした製品を“中小企業の経営を可視化するシステム”と位置づける」(出澤直大・コンサルティング本部課長)としている。これまで約8000社に納入してきたが、今回のキヤノンMJとの協業によって1万社超の納入を視野に入れる。販売に当たってはキヤノンMJグループで中小企業向け販売を強みとするキヤノンシステムアンドサポート、ならびに販売パートナー経由を主軸とし、グループ直販と販売パートナー経由での販売比率は半々程度を想定している。(安藤章司)