ミロク情報サービスは、年商50億円~500億円の中堅企業向け新ERPシステム「Galileopt DX(ガリレオプト ディーエックス)」の販売を4月1日に開始する。顧客のデジタル変革を支援するとともに、新規顧客の獲得に力を入れて顧客基盤の強化も目指す方針だ。
Galileopt DXは、2017年から販売している中堅企業向けERPシステム「Galileopt NX-Plus」の後継版。入力画面のデザインを一新し、閲覧性や操作性を向上させた。システムの起動や申請・承認、データ集計などの各処理プロセスの速度についても改善した。
新機能として、スマートフォンからの各種申請・承認を可能とするワークフロー機能を搭載した。マルチブラウザー(Google Chrome、Microsoft Edge)にも対応。ほかには外部連携基盤強化による他社サービスとのシームレスな連携機能を22年度中に実装する。
クラウド(IaaS)に加え、オンプレミスでの利用も可能。金融機関や医療機関など、バックオフィスのデータを外部に出すことが難しい顧客でも利用できるようになっている。今年1月施行の改正電子帳簿保存法に対応しているほか、23年10月から始まるインボイス制度にも対応する予定。
同社によると、新型コロナ禍でテレワークが広がり、働く場所の自由度を高めたいとの要望が出ているほか、データ連携に向けて動く企業が増えたため、ERPへの投資は堅調に推移しているという。同社の既存製品の出荷状況は、今年1月の実績で前年比2桁増となっており、Galileopt DXを投入することで、市場のニーズをさらに取り込みたい考えだ。
販売戦略としては、既存ユーザーに対しては製品の入れ替えを促す。一方、特に重要視している新規顧客の獲得に向けては、全国の主要都市に置く「ソリューション支社」が中心となって各地の企業に提案を進める。具体的には、各企業の課題解決を支援するコンサルティングに加え、他社サービスとの連携を推進して顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現につなげたい考え。自社の営業活動に加え、強みとする税理士・公認会計士事務所のパートナーネットワークも活用する。
橋本智範 部長
千村昭人 課長
販促企画グループの橋本智範・部長は「より多くのお客様との取引を増やすことはわれわれの大きな目標。フラッグシップ製品と位置づけるGalileopt DXの販売を通じて、既存顧客に受け入れてもらうだけでなく、新たな市場の開拓もしっかりと進めていく」とし、製品企画グループの千村昭人・課長は「Galileopt DXは単なるERPシステムではなく、ビジネスを成長させ、成長を加速する製品だ。お客様のDXを推進しながら、ソリューションビジネスやパートナービジネスを着実に伸ばしていきたい」と語る。
(齋藤秀平)