クロノスは5月12日、パートナー向けのイベント「クロノスフォーラム2022」を明治記念館(東京・港区)で開催した。「コロナ前後における勤怠管理の変化と2024年4月を見据えた建設業・運送業への対応」をテーマに、事業戦略や新製品を紹介した。
大牧 充 社長
大牧充社長のセッションでは勤怠管理市場を解説。市場全体でSaaSが大きく伸長しており、同社の勤怠管理システム「クロノスPerformance」も、20年度第4四半期以降は、新規ライセンス契約においてクラウド版がパッケージ版を上回っているとした。
建設業では24年4月に時間外上限規制が適用されることから、勤怠管理システムの利用拡大を見込む。大牧社長は、建設業界は若年層が少なく担い手が不足していることが課題だと指摘し「日常業務のシステム化で風通しの良い職場を作り、担い手の確保に動きだすことが重要だ」と語った。建設業へのアプローチを強化するため、申請・承認クラウドサービス「X'sion(クロッシオン)」に工数管理機能を追加したと説明。建設業界向けに提供されている原価管理ソフトなど、他社サービスとの連携に注力していく方針も示した。
22年11月にタイムレコーダーの新製品として「テレタイムα」をリリースすると発表した。CPUの性能を強化したことで操作感やレスポンスが向上するという。
5月からAPI連携サービス「XronosLink(クロノスリンク)」の提供を開始したことを示し、外部連携を通じて新規顧客獲得やこれまでアプローチできていなかった業種への展開を目指すとした。
同社は4月1日に新コーポレートメッセージ「働くところに、クロノスがある」を発表しており、大牧社長は、認知を高めるため、マーケティング活動に力を入れると紹介した。
(岩田晃久)