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【なぜ今アイデンティティ・セキュリティが注目されるのか?・2】「ざんねんな」アイデンティティ管理が生まれた背景

2022/09/30 10:00


 2022年度内にアイデンティティ・ガバナンスの検討に着手すべき一方、アイデンティティ管理のプロジェクトはつい後回しにしてしまう領域でもある。そこで、「ざんねんな」アイデンティティ管理として、企業・組織内に存在し、DXやゼロトラストへの妨げとなっているアイデンティティ管理システムと、それらが生まれた背景を解説する。なお「ざんねんな」としたのは、『ざんねんないきもの事典』(高橋書店、2016年)の動物たちのように、良かれと思って一生懸命頑張った結果生まれてしまったアイデンティティ管理システムと、IT担当者の方への尊敬・敬意の表明である。「ざんねんな」アイデンティティ管理も覚えやすく話しやすいように動物の名前を使って表現しているので、ぜひ顧客や同僚と話をして顧客先や自社のアイデンティティ管理の状況を改めて考えてみてほしい。

「ざんねんな」アイデンティティ管理 オンプレリス(オンプレミス)

 はじめに紹介するのがオンプレリス(オンプレミス)のアイデンティティ管理システムだ。いまから約10年前、クラウド化が進む前はオンプレミスでのアイデンティティ管理が一般的だった。これには三つの特徴がある。

 一つめは自社やデータセンターのオンプレミス環境に設置し、自社運用していたということだ。当時はクラウドシステムを利用することはほとんどなく、アイデンティティ管理システムの連携元となる人事システムや連携先となる自社開発アプリ、パッケージソフトウェアもオンプレミス環境に構築・運用されていたので、アイデンティティ管理システムもオンプレミス環境に設置し運用することは理にかなっていた。

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外部リンク

SailPoint=https://www.sailpoint.com/ja/

ざんねんないきもの事典(高橋書店)=https://www.takahashishoten.co.jp/zannen/