エムオーテックスは10月、自社のすべての製品を「LANSCOPE(ランスコープ)」ブランドに統一した。4月に京セラコミュニケーションシステム(KCCS)のセキュリティ事業を統合、それに伴い拡大した製品ラインアップを同一ブランドで展開することで、顧客に分かりやすく訴求する狙い。今後は、総合セキュリティベンダーとして幅広いセキュリティソリューションを提供できることをアピールして拡販する方針だ。
中本琢也 本部長
エムオーテックスは、統合エンドポイント管理ソフト「LANSCOPEエンドポイントマネージャーオンプレミス版(旧LANSCOPEオンプレミス版)」をはじめとしたエンドポイントセキュリティ製品をメインに展開。一方のKCCSのセキュリティ事業では、セキュリティ診断サービスやMSS(マネージドセキュリティサービス)を提供してきた。エムオーテックスの経営企画本部の中本琢也・本部長は「KCCSのセキュリティサービスがラインアップに追加されたことで、お客様に総合的なセキュリティ対策を提案できるようになった。今後は、ブランドと製品名を浸透させていく」と説明する。
4月以降、パートナー企業がKCCSのサービスを販売できる体制の構築に取り組んでいる。例えば、診断サービスを販売したことないパートナーも少なくないため、診断サービスをパッケージ化して顧客に提案しやすい仕組みをつくるなどしたという。
ブランドの統一に合わせて、TVCMの放映を行うなどマーケティングの強化をはじめ、リアルとオンラインのそれぞれの良さを生かした戦略的な施策を実施していく予定だ。
中本本部長は「豊富な経験を持つKCCSのエンジニアが加わったことで、組織が強化された。両社の強みを融合させ事業を推進していく。当社は『Secure Productivity』をミッションとしているため、これからも安全と生産性の両方を追求した製品、サービスの提供を目指す」と抱負を述べた。
(岩田晃久)