アクティファイは、SIerやVAR/OEM向けのコンピューター用キッティングツールの新版「ActiveImage Deploy USB」を2022年10月から提供している。新版では、USBメディアの複数作成に加え、コンソールやGUIを一新するなど、利便性の向上を図った。また、新版のリリース当初予定していた、光学メディアを使った復元用のメディア作成機能について、DVDへの対応が可能となった。
ActiveImage Deploy USB
同製品は、USBメディアだけでリファレンスPCのイメージの作成やデプロイ(展開)作業を簡単に実現でき、PCのキッティングにおける作業負担を抑えることができる。イメージ配信用サーバーやネットワーク機器などの大掛かりな設備を必要としない上、マスターイメージはデプロイ用のUSBメモリ内に作成するため、イメージ保存用の外部ストレージを別途用意する必要がない。また、デプロイ作業では、USBメディアから起動してワンクリックで完了でき、デプロイ時間はSSDの場合10GBで40秒程度となっている。
新版のリリース時に、USB以外の光学メディアを使った復元用メディア作成機能の追加を予定しており、現在はDVDが使用可能となっている。これにより、セキュリティの観点からUSBメモリをPCに使用できない場合などに対応した。BD(ブルーレイディスク)については現在開発中。
新版ではデプロイ用USBメディアの複数同時作成が可能となっている。デプロイ用USBを1本作成する際に約3分30秒かかるのに対して、3本同時に作成した場合でも約3分40秒で済む。複数のUSBスロットがあるPC使用時では、1本作成時と複数本作成時でほぼ変わらない時間で作成ができる。
コンソールも一新し、デプロイ用、復元用のメディア作成、イメージの追加やライセンス管理など、作業目的別にメニューが整理された。また、デプロイ用USBメモリのインターフェースも改良され、デプロイ用USBメモリから起動したのち、画面に表示される「D」のボタンを押すだけでデプロイ作業が完了できるようになった。デプロイ完了時には画面が緑色に、失敗時には赤色になるため、複数のPCのデプロイ作業を並行している場合の状況確認が容易となる。
同社は新版で拡張した機能について、顧客の要望を反映した機能と説明しており、引き続き、顧客の声をヒアリングしながらアップデートを検討していくとした。
同製品はActiveImage Deploy USBライセンスと、エンドユーザーが利用する復元用メディアを添付して出荷ができるActiveImage Deploy USB Plusライセンスに分かれており、それぞれデスクトップPC用とサーバー用が用意されている。
(大向琴音)