クレオは4月、間接材の購買業務に特化したプロセス管理ツール「トラミル」を市場投入する。支店や支社など散在する事業所・部門が個別に発注する「分散購買」において、見積もりから発注、納品、支払いまでのフローを集中管理でき、購買プロセスの可視化も実現する。分散購買では難しかったプロセスの統制が可能で、現場任せになりがちな分散購買のガバナンス強化が期待できる。
トラミルは、分散購買業務において、見積もりや発注、支払いなどの進捗状況を基に購買業務のプロセスを管理する。既存のシステムや購買業務の行程を変更せずに利用できる点が強みで、既存の購買管理システムを整備するよりも早く導入して統制に乗り出すことができるほか、現在取引するサプライヤーを変更しても、業務プロセス自体に変化はないので、トラミルを使い続けられるなどの利点がある。また、外部システムとのCSV連携機能も用意する。
分散購買におけるガバナンスに関しては、本部が取引を認識できず、属人化・ブラックボックス化するという課題がある。すべてのプロセスがトラミルを経由することにより、統制を担保でき、不正やミスの防止に役立つ。
また、一元化によって各所に分かれていた購買データの全社比較や予測が可能となり、コスト改善に貢献できるなど、業務効率の向上においても役立つ。
平田恵輔 部長
事業戦略本部マーケティング統括部カスタマーエクスペリエンス部の平田恵輔・部長は「トラミルは単に業務効率化だけでなく、コンプライアンスも重視しており、社内の購買業務の管理統制を目的としている。特に経営企画担当や経営層など、企業のリスクを考慮しなければならない立場の人に向けて提案したい」と語った。
(大向琴音)