「えっ?。C、Java、コボル?、おおかたの言語は全部できますよ。器用さが売りです」と笑う。
ご主人は、名前を聞けば誰でも知っている政府系金融機関に勤める。96年、そのご主人が東京へ転勤する時、桜庭さんはメインフレームの仕事をあっさり辞めた。何不自由ない主婦になった。上京してから4年間、「昼間ぷらぷらするのも何だし」と、出版社やソフト会社へアルバイトに出た。手先を使う仕事が好きで、じっとしていられない。そこで、気の合う仲間と手持ちの資金300万円でソフト制作会社をつくった。
「夫が帰宅するのはいつも深夜。見知らぬ土地で、夜、ひとりで待つ寂しさを考えれば、仕事のある生活の方が好き」と楽しそう。好きこそものの…で、仕事仲間も9人に増えた。今年3月、資本金を1000万円に増やした。メインフレームからオープンに切り替える受託開発が順調に伸び、「5年後に売り上げ10億円、営業利益2億円にする!!」と目標もできた。
「夫にセーターを編んであげるのが好き。でも、仕事が忙しくて。昨秋、編みかけたのは、片面だけで投げました」と屈託なく話す。納期は幾晩徹夜しても守るのが信条。でも、今度は反対に、ご主人が寂しい思いをしないよう、たまには早く帰ってね。
プロフィール
(さくらば みきこ)1968年、京都生まれ。92年、滋賀大学経済学部卒業。同年、塩野義製薬に入社。富士通製メインフレームの管理を担当。95年、結婚。96年、夫の転勤とともに上京。00年、有限会社アデリーシステムズを起業。02年、株式会社に変更。