1981年に設立したライフボートは、事業拡大のためにソフトボートと名前を変え、他社資本の注入などを経て、現在はプロトンのソフトボート事業部として存続している。しかし、自分たちのブランドにこだわりをもっていた社員8人が独立。新たにライフボートを設立した。
ソフトボートの法人格は消滅したものの、事業としては存続するだけに、当然比較して見られる。とくにライフボートという社名を使っているので、ソフトボートに反旗を翻して設立といった見方もできる。しかし社長に就任した森誠氏は、「そういうつもりは全くない」と否定する。8月29日に開催した設立発表パーティ。200人の定員にもかかわらず250人もの人が訪れた。
森社長は、「ライフボートという名前があったからこそ」と感じたという。新たに会社を興したからには、ノスタルジックな気分にばかりはなっていられない。事業をさらに拡大していくことが必要だ。「旧ライフボートは創立者である田先(現・顧問)の個性が出た会社だった。私はそういう強烈な個性をもってというキャラクターではない。私の個性というより、会社全体がひとつの性格をもっていくこと、技術志向のソリューションプロバイダを目指したい」新制ライフボートつくりに挑む。