情報システムが複雑化している。情報システム部門がしっかりしている大手企業はいいが、そうではない多くのエンドユーザーは、システムインテグレータやベンダーに情報システム構築を任せ切りにしている。
「日本型のシステム開発は、開発しながら仕様がどんどん変化していく。発注者はシステムインテグレータのやり方に任せ、受注した側は仕様も固まらない状態で開発をスタートしている。これでは、上手く行くはずがない」
上手く行かなければ、開発期間の延長やトラブル続出などプロジェクト管理に問題を残す。
「米国ならばプロセスをしっかりと決めておく。欧州ならばプロジェクト管理がきっちりとしている。日本だけが、暗黙の了解というか阿吽(あうん)の呼吸というか、プロジェクト管理が曖昧。仕様書の行間を読め、なんてのも日本だけ」と、率直に日本のプロジェクト管理の甘さを突く。こうした市場風土のなかでは、テストツールや管理ツールに対する期待も高まってくる。
大学は経済学部。しかし卒論のテーマはコンピュータ。最初に入社したソードではパソコンをやるつもりがUNIXの開発へ。その後は「行く会社、行く会社みんな買収された」と笑いながら振り返るコンピュータ業界遍歴。現在は、ビジネステクノロジー最適化(BTO)、テストツールベンダーのマーキュリー・インタラクティブ・ジャパンでプリセールスとカスタマーサポートに従事する。
プロフィール
小崎 將弘
(おざき まさひろ)1960年、福岡県生まれ。83年、ソード入社。UNIX関連の開発に携わる。89年、USL入社。ノベルがUSLを買収した後の96年に退社し、シャイアンソフトに。98年、独・ソフトラブ入社。00年、ファルコンストア入社。03年から現職。