肩に力は入っていないが、やっていることは存外大きい。パーソナルCG(コンピュータグラフィックス)アニメの分野で、入門用ソフトの開発から普及、クリエイター発掘、商品化まで、ドーガ代表「鎌田優」と非営利団体プロジェクトチームDoGA代表「かまたゆたか」の顔を使い分けながら、一貫して手掛ける。
高校時代から映像制作を始めた。しかし、「人集めなど、1カット作るだけでも大変。個人ベースで制作できれば」とパーソナルCGアニメに足を踏み入れた。大阪大学や京都大学の学生仲間とプロジェクトチームDoGAを立ち上げたのが1985年。89年から始めたCGアニメコンテストは今年で17回目を迎えた。
「パーソナルCGアニメの振興には優秀な人材が必要。それには、若いうちから触れる必要がある」と、入門ソフト「DoGA─L」や「DoGA─E」シリーズを開発。小学校などに公開してきた。開発費は、株式会社ドーガの映像制作事業から補っている。官庁や自治体の支援もあるが、「基本的には支援がなくても大丈夫な体制にしておくことが重要」という。たまに「なぜ、自分がここまで」とも思うが、要は「好き」なのだ。
「自分が学生時代に苦労したことを、今の作家が経験しないで済むようにし、才能のある人にチャンスを与えたい」という。プロデュースする初の商業CGアニメ作品「タンクS・W・A・T・01」は、今夏公開予定。パーソナルCGアニメが「新しい映像文化」として認知されるまで、多忙な日々はまだ続きそうだ。
プロフィール
鎌田 優
(かまた ゆたか)1963年11月23日生まれ。83年、大阪大学工学部入学。85年、プロジェクトチームDoGAを設立、以後代表を務める。87年、大阪大学工学部を卒業、松下電器産業入社。89年、CGアニメコンテスト主催。92年、松下電器産業退社。93年、株式会社ドーガ設立、代表取締役就任。96年、CGアニメ入門システム「DoGA─L」開発、教育機関などに頒布。99年、CGアニメ作家の交流、情報交換を目的にCGアニメ作家ネットワークを設立、以後事務局代表を務める。