
高等専門学校に通っていた19歳のとき、バイクで交通事故に遭った。20本ほど骨折し、10日もの間、意識を失った。目が覚めたときには、脊椎が損傷していた。車椅子での生活を余儀なくされた。
人はいつ死ぬかわからない。だから、「やりたいことがあるのなら、やっておけ」。人生観が変わった。前向きにだ。「人と違うことをやることに対して恐怖心がなくなった。やってみてダメなら、またやり直せばいい」。退院後、思い立った達川が挑戦を試みたのは、なんと水泳だった。「すぐに溺れそうになった」と笑顔で振り返る。その後も、車を運転したり、釣りに出かけたりと、やりたいと思ったことは、とことん突き詰めてきた。
大学院時代は物理化学を専攻。コンピュータを使ってリチウムイオン電池の物理シミュレーションなどに没頭した。博士課程まで進み、将来は研究者になる選択肢もあったが、「企業で働くことを経験したい」と就職の道を選んだ。研究でデータ管理の仕組みに興味をもち、日本オラクルに入社した。
セールスコンサルタントとして、最初は苦い経験を重ねたが、「経験が浅いからこそ、広い視野にたって提案ができる」と前を向いた。単に製品の良さを伝えるのではなく、顧客の目線にたって経営課題を解決するための提案を心がけている。これが成果となって、2017年は所属部門内で成約に至った提案数が最多となり表彰された。「経営層との距離が近くなればなるほど、結果として案件の規模も大きくなる」と楽しげに語る。
今後、やりたいことは何かと尋ねると、「スカイダイビングに挑戦したい」と達川。すぐに「もう水の中だけはご免だ」と付け加えた。挑戦はこれからも続いていく。(敬称略)
プロフィール
達川英治
(たつかわ えいじ)
1987年生まれ、福井県越前市出身。金沢大学大学院自然科学研究科物質科学専攻を修了後、2015年4月に日本オラクルに入社。現在は、オラクル・ダイレクトのセールス・コンサルタントとして、中堅・中小企業(SMB)を中心にPaaS、IaaSなどの提案に従事。就業時は6割ほどの時間を外出で過ごし、東海・中部・北陸・中国・四国・沖縄の広範な地域を担当している。