〔NECが考えるグローバルSCM構築のポイント〕 NECは、グローバルSCMの構築を単なるシステムの入れ替えではなく、戦略に基づいたルールや組織、評価の仕組みの見直しとして捉えている。これまで、SCM戦略からITまでのバランスが取れた導入と業務定着に向けた支援を手がける二つのサービスを提供してきた。
グローバル事業を展開している企業は、需要の個別化度合いや供給として優先すべき戦略を考慮したサプライチェーンネットワークを形成している。同社は、これを製品ごとに四つのパターンに区分する。
(1)供給地が製品ごとに1か所で、工場投資・輸送を最小限にする(2)最小限の投資で、複数の地域に対し共通製品を展開する(3)地域ごとに製品は異なるが、需要に追随できるようにする(4)複数の地域に対する共通製品を需要に追随できるようにする──それぞれ、取り扱う商材によってサプライチェーンネットワークは異なる。
直近の需給調整は、供給地が製品ごとに1か所である場合、事前に全社需給計画でエリアマップなどを定めておけば、個々の需要地から供給地に直接送付するプロセスを経る。一方で供給地が複数の場合は、工場間の生産割付が必要で、全社需給計画を立案することになる。
NECは、これまでのサプライチェーン導入事例をもとに、サプライチェーン成熟度を規定し、新規導入のモノサシとして活用している。これが「SCM成熟度診断サービス」で、導入にあたって「業務定着化支援サービス」を提供。プロジェクト全体の企画ステージで確定した改革内容を実行に移すため、同社のノウハウが詰まったテンプレートや方法論を用意する。
改革実行準備フェーズを推進するための体制整備やスケジュール、プロジェクト管理手順をまず提示。企画ステージで立案した業務モデルに沿った新業務のプロセス定義をサポートする。本番の準備フェーズでは、業務移行の準備に必要なテスト計画書や移行計画書などを提供するスキームを描く。
Epilogue
期待高まるグローバルビジネス
進捗には大きな差
製造業は、グローバルSCMによって本社と拠点の一体的な事業運営を迫られている。こうした状況を鑑み、NRIやKELなどは独自戦略を展開。海外進出にも積極的な姿勢をみせる。
SIerのなかには、対外的に海外進出を高らかに宣言しつつも、実際のビジネスの話となると歯切れが悪くなるということがある。市場規模は国内の比ではないだけに期待は大きいが、商流の構築や人材の採用・育成など、さまざまな課題に対する検討を重ねているというケースが少なくないようだ。