SIerの上期決算を俯瞰すると、コロナ禍のマイナス要因とデジタル変革需要のプラス要因がせめぎ合っている様子がうかがえる。旅行関連や飲食など大きな打撃を受けた業種がある一方、行動様式の変容に対応するために、デジタル変革の投資を加速させる企業も少なくない。こうした企業の新しいIT需要に手応えを感じるSIer経営者からは、「第2四半期(7-9月)から受注環境が好転し始めている」との声が聞こえてくる。ただし、明るい兆候が垣間見られるものの、景況感が完全に持ち直したとは言い切れない。薄氷をふむ思いで経営を舵取りする状況が続く。
(取材・文/安藤章司)