14型ディスプレイを搭載したノートPCが人気を集め始めている。全国の主要家電量販店・ネットショップの実売データを集計した「BCNランキング」によると、2022年3月はノートPCのシェア全体の約15%を占めており、販売台数の構成比率は1年間で約1.6倍に拡大した。PCメーカー各社が投入している機種数も、この3年間で2.3倍に増えており、ノートPC市場に変革をもたらす“台風の目”になる可能性もある。なぜ、14型ノートPCに注目が寄せられているのか。
(取材・文/大河原克行  編集/藤岡 堯)

BCNランキングから見る14型市場(1)
この1年で高まった存在感

 現在発売されているノートPCは、ディスプレイサイズでみると、大きく六つに分類することができる。

 最も売れているのが、メインストリームと呼ばれる15.6型ディスプレイを搭載したノートPCだ。光学ドライブを内蔵するほか、さまざまなインターフェースを備えるなど「全部入り」と言われる仕様の製品が多く、家庭内で利用するにも適した1台となっている。

 量販店の店頭でも15.6型は最も目立つところに展示されている場合が多く、BCNの調べでは、22年3月のノートPCの販売実績のうち、43.4%を占めている(表1)。
 

 次いで多いのが、13.3型である。持ち運びに適したモバイルノートとして認知されている領域で、22年3月の実績では32.0%となり、3台に1台を占めるまでに高まっている。

 据え置きに近い使われ方をする15型台と持ち運びしやすい13型台、その間となるのが14型台である。22年3月で14型台は14.8%を占めており、21年4月の9.4%から構成比率を高めながら、ここ2カ月は、過去最高を更新し続けている。

 そのほか、GIGAスクール構想でも積極的に導入が進んだ11.6型以下のディスプレイを搭載したノートPC、モバイル性を追求した12型のノートPC、据え置きで利用することがほぼ前提の17型ディスプレイを搭載するノートPCがあり、BCNのデータでは、それぞれ2~3%の構成比率となっている。

 この六つのカテゴリーの構成比率をみると、21年4月と比較して、唯一、比率を高めているのが14型ノートPCであり、しかも比率は約1.6倍に拡大しているのだ。この1年で一気に存在感を増していることがわかる。


 14型への関心が高まっている背景には何があるのだろうか。各ベンダーの戦略を見ると、いくつかの理由が浮かんでくる。