――2022年で創業10周年を迎えた。どのような年になったか。
順調に成長できた1年だった。22年11月期の連結売上高は210億7000万円~213億3000万円を見込んでおり、前年比で35~36%伸長する見通しだ。法人に絞ると課金顧客数は同28.1%増、ARPA(平均単価)は同20.3%増で、ARR(年間経常収益)でも100億円を超えるところまできた。特に中堅企業のARRは同112%増と伸び率が高かった。創業10周年ということはあまり意識しなかったが、社会が大きく変化したことを実感している。クラウドサービスへの抵抗感がなくなり、SaaS×FinTechの流れはますます加速している。
代表取締役社長CEO
辻 庸介
――成長の要因は。
もっとも寄与したのは、プロダクトラインアップの拡充だ。22年は「クラウドインボイス」や「クラウド連結会計」をリリースすることができた。業界トップの品質でバックオフィス全体をカバーするクラウドサービスを揃える当社の強みを評価していただけた。
――やり残したことはあるか。
パートナーセールスにはもっと力を入れたかった。中堅企業向けサービスの成長にポテンシャルを感じているが、まだ地方の隅々までは届けられていない。全国でシステム構築やサポートをお任せできるパートナーを開拓していく必要がある。
正しい理解とノウハウを伝える
――23年10月にインボイス制度が施行する。
インボイスの電子化によって、会計や給与など他の工程を電子化するニーズも高まっていくはずで、インボイス対応のラインアップが揃っている当社サービスにとっては大きなチャンスだ。100時間かかっていた作業が20時間で終わる、10人必要だった作業が2人で済むといった世界を実現していきたい。また、標準規格「Peppol(ペポル)」のアクセスポイントプロバイダーとしてしっかりサービスを開発していくことも重要だ。
――ユーザーに対してどのように働きかけるか。
すでに対応している企業もあるが、全体でみれば対応はこれからという企業のほうが多い。分からないことが不安につながっているので、セミナーや動画などを通して正しい理解や楽に対応するためのノウハウを伝えていきたい。日本はデジタルとアナログを両立させようとしがちだが、それでは効率が悪い。デジタルで一本化できるロードマップとプロダクトをしっかり作りたい。
――23年の目標は。
法令改正によるユーザーのストレスをできるだけ軽減できるよう、プロダクトやカスタマーサポートを磨き上げる。「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションを改めて見つめ直し、これまで以上に「本当にユーザーに貢献できているのか」といった本質的な価値を追求していきたい。