Special Feature

関西圏のITビジネスに変化あり 複合機販社の変革やITベンダーの異業種共創が活発化

2023/04/24 09:00

週刊BCN 2023年04月24日vol.1966掲載

 業務のデジタル化の急速な進展で、関西圏のITビジネスに大きな変化が起きている。地場の独立系複合機販社が、複合機メーカー販社と二人三脚でITソリューションビジネスを伸ばす取り組みや、共創コミュニティや共創カレッジを舞台にした異業種との交流によって地域ITビジネスの可能性を探るといった動きが起こっている。また、コロナ禍の約3年間で普及したリモートワークを定着させ、勤務地にとらわれることなく優れたIT人材を全国から集める施策を打つITベンダーも出始めた。関西ITビジネスの現状をレポートする。
(取材・文/安藤章司)
 

プリントマシンセンター
ITソリューションの提案力を強化

 大阪に本社を置くOA機器販売のプリントマシンセンターは、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン(富士フイルムBIジャパン)と組んでITソリューションの提案力強化に力を入れている。コロナ禍の約3年間はリモートワークが強く推奨されたことから、職場でのペーパーレス化や業務のデジタル化が進展。複合機販売を主軸としていたビジネスにITソリューションを加えることで、ユーザー企業の働き方の変化に適応する考えだ。
 
右からプリントマシンセンターの長畠智郎営業本部長、篠原立樹代表取締役、
富士フイルムBIジャパン大阪支社の瀧川隆部長、姫井秀之部長

 プリントマシンセンターは理想科学工業や富士フイルムBI、コニカミノルタ、キヤノンなどの製品を取り扱うマルチベンダー販社。1979年に創業し、印刷機や複合機をメインに販売してきた。売上高の構成比は民需、自治体、文教の三つのセグメントがそれぞれ約3分の1とバランスよく占める。とはいえ、コロナ禍期間において、とくに民需セグメントでのペーパーレス化や業務デジタル化が進んでおり、「複合機とITソリューションを絡めたビジネスの伸びしろが大きくなっている」(篠原立樹代表取締役)と判断、ITソリューション事業に注力することにした。

 取引のある複合機メーカーは、こぞってITソリューション商材の開発に力を入れているなか、プリントマシンセンターは富士フイルムBIジャパンのITソリューション商材を軸にビジネスを伸ばす方向性を打ち出す。

 富士フイルムBIの前身である富士ゼロックス時代から、文書管理の「DocuWorks(ドキュワークス)」などのソフトウェア製品を取り扱っていたことに加え、中堅・中小企業向けのITソリューションを体系化した「Bridge DX Library(DX Library)」が2022年5月に投入され、「ITソリューション商材が分かりやすく整理された」(長畠智郎・営業本部長)ことが、ITソリューション分野で富士フイルムBIジャパンをビジネスパートナーとして選んだきっかけとなった。
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