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「学習eポータル」が切り開く教育データ活用の未来 ベンダーはクロスセルに商機見出す

2023/07/03 09:00

週刊BCN 2023年07月03日vol.1975掲載

 GIGAスクール構想を契機に、学校現場でのIT利用が浸透する中、デジタル教科書・教材やコラボレーションツール、文部科学省が運営するオンライン試験システムなど、学校で利用される各種ソフトウェアの「ハブ」となるクラウドプラットフォーム「学習eポータル」への注目が高まっている。学習eポータルは各ソフトウェアからログデータを得られるため、教育データ活用の基盤としても期待される。ITベンダーは学習eポータルをフックに、周辺のソリューションやサービスのクロスセルに商機を見出し、販売パートナーとの協業を通じた拡販にも意欲をみせる。
(取材・文/大畑直悠)
 

 文科省は学習eポータルを「日本の初等中等教育(学校教育)に適した共通で必要な学習管理機能を備えたソフトウェアシステム」と位置付ける。デジタル教材や各種ツールのシングルサインオン(SSO)やID連携を実現する機能のほか、学習eポータルを通して利用した教材から得られるスタディログの収集、アンケート機能を活用した体調や気分などのライフログの収集が可能だ。加えて、文科省が運営する、オンライン試験用のCBT(Computer Based Testing)システム「MEXCBT」へのアクセスにも用いられている。2023年4月に実施された「全国学力・学習状況調査」で、中学3年生の英語「話すこと」でMEXCBTが利用され、これを機に学習eポータルの全国の中学校への導入が加速。来年度の全国学力・学習状況調査では、小学6年生および中学3年生の「質問紙調査」においてMEXCBTの利用が予定されており、小学校への導入も一気に進むとみられている。各ベンダーは、学習eポータル自体は無償で提供しつつ、それを入り口にした周辺製品の提案を進めている。
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