――2023年2月の社長就任から、もうすぐ1年を迎える。現在の心境は。
いいタイミングで、いい会社に入社でき、幸せいっぱいだ。ずっとコンサルティングを手掛けていた中で、最終的にはテクノロジーがなければDXはできないと感じていた。一番優れたプロダクト、サービスを有しているマイクロソフトに行くということは、プロフェッショナルとしてとても面白く、エキサイティングなチャプターだと思っている。
代表取締役社長 津坂美樹
ただ、まだまだやらなければならないことがあり、達成感はない。従業員の皆さんとの対話は1周できておらず、お客様でもあいさつできていないところがある。
また、この生成AIブームの流れを受け、ものすごい数のプロダクト、サービスを提供しているが、社内でも消化不良な面がある。キャッチアップするのが精一杯で、それをお客様の特性に合わせ、一番ためになるものを、どうエディットして提供できるかという点が、これからのチャレンジだ。
AIをどこでどう使うかが次の議論に
――日本におけるAIビジネスをどう進めていくか。
「Microsoft 365」や「Power Platform」、セキュリティ製品など、われわれのプロダクトに「Copilot」が入り、AIによって既存のプロダクト群の性能が高まった。「AIを売る」のではなく、このプロダクトをどこで、どうやって使うかというのが次の議論だ。
別のキーポイントとして、日本のマーケットにおいて、われわれはクラウドビジネスへの参入・成長が遅れてしまった部分がある。お客様がマルチクラウドの世の中に慣れたこともあり、われわれが提供するプロダクトを(他社の)いろいろなものとプラグインすることが重要だ。お客様の環境を全て変えようとは思っていない。必要なところにわれわれを使っていただき、お客様のITにかかわる社内外のコミュニケーションの効率性を高めたい。
――AI以外に注力したい領域は。
やはりオンプレミスからクラウドへ進むということは企業ミッションとして取り組んでいく。日本の成長のために、いつまでも前のものを使うということは非効率だと感じており、ベースの部分は引き続き力を入れたい。
日本の雇用の7割を占める中小企業の皆さんにも、新しいテクノロジーによる環境をつくっていただきたい。若い人が大学などで最新のテクノロジーに触れる中で、いざ就職しようとしたときに、そういった環境がないとなれば、人材が寄ってこなくなる可能性もある。
――24年の思いを聞く。
皆さんのCopilotとして、より高いところに飛んでいきたいと思う。まだまだやることがある。