Special Feature
「アルムナイ」がもたらす価値は 企業と働き手の新たな関係
2025/06/23 09:00
週刊BCN 2025年06月23日vol.2064掲載
(取材・文/藤岡 堯)

アルムナイ(alumni)とは英語で「卒業生」「同窓生」を意味し、近年は企業を離職・退職した人材を指す言葉として用いられ、アルムナイを対象とする採用制度を取り入れる企業が増えている。アルムナイ・コミュニティは、このアルムナイと企業側が対話する場としての役割を果たす。
一般論として、アルムナイ採用が広がる背景には働き方の多様化や人材不足が要因としてあるようだ。目指すキャリアの姿やライフイベントに応じた転職は当たり前とされる社会となり、労働人口の減少によって、企業が働き手を確保するハードルは年々高まっている。IT業界では、もともと人材の流動性が高いことに加え、社会全体におけるIT人材の争奪戦が激化しており、人材を採用することも、社内に留め続けることも困難になりつつある。
こういった環境下において、アルムナイは採用における一つの選択肢として機能する。新規採用者と比べて、業務内容に熟知し、企業文化への理解もある。また、働き手自身が望んで戻ってくるため、会社への帰属意識も比較的強い。つまり、即戦力かつ定着率の高い人材が得られる可能性が高まるのである。
ここでアルムナイ・コミュニティは、企業とアルムナイがつながりを構築・維持するための場となる。ただし、これは単に採用のための「人材プール」に留まらない価値を有している。サイボウズと日立システムズの取り組みを通じて、アルムナイ採用、そしてアルムナイ・コミュニティの可能性を読み解く。
- サイボウズ 「ゆるくつながる」エコシステム
- 日立システムズ 双方向でのコミュニケーションを
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