──2025年を振り返って。
当社の強みは技術力で、それをどう最大限活用するかに注力してきた。サイバー攻撃が高度化していることもあり、ネットワークシステムを見直す動きが強まっている。ネットワークサービスを自社開発し、インテグレーションして提供できる当社の独自性が発揮できる市場環境だった。
谷脇康彦 代表取締役社長執行役員
──業績好調の要因は。
オンプレミスからクラウドへの移行が増えたことに加えて、マルチクラウドやゼロトラストに最適化されたネットワークとそれにつながるシステムが求められた。全体的に案件の大型化が目立った。
──特に注力した領域は。
社長就任以降、データ関連ソリューションのポートフォリオを拡大しており、8月には「データ利活用ソリューション」の提供を始めた。データを活用したいがどこから始めていいかなど、お客様の相談に乗り、計画を立てて構築まで支援している。
データ活用は、ITだけでなくOTにも広がりをみせている。ネットワークやシステムにAIがどんどん実装され、データが課題解決に使われてデータのビジネスが伸びると当社のネットワークへの需要も高まる。その好循環をうまくつくれるように取り組みを進める。
──25年は国内企業がサイバー攻撃を受けたセキュリティー事案が目立った。
当社は4月に外部からの不正アクセスにより、法人向けサービス利用者のメールの文面などが漏えいした可能性があると発表した。お客様にはご迷惑をおかけしたが、比較的迅速に適切な対応ができた。引き続き、お客様の信頼を損なわないように努めていく。
データセンターは集中と分散に
──データセンター(DC)ビジネスの方針は。
集中と分散の両方の方向性で考えている。千葉県白井市のDCは大規模なハイパースケーラー型、松江市はエッジ型、もう一つコンテナ型のマイクロデータセンターもある。データの遅延を減らすにはローカル保存という選択肢も必要だ。ニーズに合わせて多様性があることは大事で、引き続き三つを組み合わせていく。
水冷サーバーの需要は今後拡大するだろうが、DCの設備も含め一気に全てが水冷対応になるというよりも、空冷とのハイブリッドの時期がある程度続くだろう。26年は小型の水冷DCの提供を開始していく。
──26年の抱負を。
サイバーセキュリティー対策は重要な柱になる。サービスインテグレーションを引き続き強化しながら、セキュリティーに対するニーズにしっかり対応していく。当社はネットワークがコアビジネスだが、そこにうまくフィードバックできるようなビジネス展開の多様性を確保していきたい。