Special Issue

【販売店事例】アルタス情報システム/ビジネスラボラトリー WebSAMを導入し顧客満足度の向上を実現

2007/11/15 15:49

週刊BCN 2007年11月12日vol.1211掲載

サポート工数も大幅に削減

 多彩な機能で業務の効率化を実現する建設機械・器具リース・レンタル業向け販売管理システム「レンタル百貨」は、アルタス情報システムが開発・サポートを担当し、ビジネスラボラトリーが販売を請け負っている。その「レンタル百貨」にWebSAMオフィスが採用され、「レンタル百貨」の付加価値を高めることに成功している。ここでは、その事例を紹介する。


■顧客に安心感を与える運用管理の重要性

 アルタス情報システムは、ソフトウェアの受託開発やコンサルティングサービス、システムインテグレーションサービスなどを展開しているほか、パッケージソフトの開発・販売・保守など、広範にわたって事業展開している。同社の「販売」を受け持つ企業として2003年に設立されたのが、ビジネスラボラトリーだ。ビジネスラボラトリーという新しい会社を設立することで、「製造・販売というそれぞれの役割を明確にするという狙いがあります」と、ビジネスラボラトリーのSI事業部 営業部(建設機械レンタル業担当)の国岡隆仁主任は語る。

 「レンタル百貨 Ver.3」は、建設機械をレンタルしている企業向けの販売管理システムで、指定請求書の発行に柔軟に対応するほか、補償料制度や貸出時の単価設定により単価の自動変更に対応するといった特長を持つ。また、サーバ/クライアントやメタフレームを活用した大規模システムまで対応できるため、あらゆる現場で活用できる販売管理システムとして、市場からも高い評価を獲得している。

 「非常に多くのお客様に“レンタル百貨”を導入いただいています。大企業だけでなく、中堅・中小企業のお客様も多くいらっしゃいますし、システム専任の担当者を配置していないケースも少なくありません」と、アルタス情報システム・システム部第四課の射手矢義幸課長は語る。

 実際に運営をしていると、さまざまなことが起こる。「システム障害が起きたときに“おかしい”“壊れた”“動かない”といったコールがきます。お客様から情報を得るのはかなり難しく、障害の要因がハードウェアなのかデータベースなのか、それともネットワークなのかという一次切り分けも現実的に不可能です」と、アルタス情報システム・ネットワークシステム担当・営業部の丸林延行課長は続けた。「従来からリモートでのメンテナンスのサービスは行っていたが、この方法では、問題が起こってからの対症療法的な対応となってしまい、問題が発生する前にお客様へアプローチすることが難しかった」。

 そこで、同社はWebSAMオフィスに注目した。「アルタス情報システム様とは“レンタル百貨”にシンクライアントを連携させる提案をしてからのお付き合いとなっています。WebSAMオフィスのご紹介のきっかけは、07年7月13日に開催した“Software WORKS Summit 関西”ですね。こちらでは200名を超えるお客様にご来場いただき、CLUSTERPROやWebOTX、WebSAMのパートナー企業様との取り組み成果を発表させていただきましたが、それにご興味をもたれたようです」と、関西支社関西ITコミュニケーション営業事業部・パートナービジネス営業部・ITアライアンスグループ・マネージャーの黒澤正徳ITプロデューサーは当時を振り返る。「アルタス情報システム様から、“お客様に安心していただくと同時にサポートの工数を減らしたい”というお声があり、運用管理に適したソリューションとしてWebSAMオフィスをご提案しました。そういった意味でも、ニーズが合致していたのだと思います」(黒澤ITプロデューサー)。

■WebSAM WORKSの枠組みで新規ビジネスを立ち上げ

 WebSAMオフィスの印象を聞くと、「設定項目通りの監視データを取得し、分類してくれるのがありがたいですね。これまでも性能情報を取得するツールを導入してきましたが、指標をどこにおいて警告を出すのかという課題がありました。WebSAMオフィスは、そういった課題もクリアしています。また、NEC製のサーバであればハードウェア情報まで取得するため、ハードウェア障害もきちんと検知できます。多機能ですが、非常に使いやすいという印象でした」(射手矢課長)。

 さらに、ナレッジを活用することで障害時にどのように対処すればいいのかを提示し、導入先での障害対応も可能となり、コールしなくても顧客側で対応できるため、サポートの工数の大幅な削減が期待できる。「サーバの閾値を超えたとき、予見で対応してもらえるのが非常に大きいと思っています。この部分で解決できる案件は、かなり多いはず。お客様としても不安がなくなるのですから、これまで以上に安心して“レンタル百貨”をお使いいただけます」(丸林課長)とのことだ。

 さらに「WebSAMオフィスを活用することで、過去の問題も蓄積ナレッジとして提供しますので、より早い対応も可能です。近くに拠点がないということで、サポート面を心配される遠地のお客様もいらっしゃいましたが、そういったお客様にも自信を持って提案できますね」と、国岡主任は語った。

 WebSAMオフィスを、自社のソリューションの付加価値として活用することで、新規ビジネスへの拡大や顧客満足度の向上も可能となる。NECでは、パートナーとのビジネス連携の拡大を目指し、WebSAM WORKSという枠組みを用意し、SIerや販売店との有効な関係を築きつつ、WebSAMを利用した新規ビジネスの立ち上げを支援している。アルタス情報システムも、これを機に、WebSAM WORKSへ参画。今後、WebSAM WORKSを通じた新しい連携ソリューションも増え、多くのビジネスチャンスを創出するだろう。同社の提案は、市場を活性化し、顧客・パートナーの双方にメリットがでる。この流れは今後、さらに加速が予測される。(週刊BCN 2007年11月12日号掲載)

NEC=http://www.nec.co.jp/WebSAM/wo/
アルタス情報システム=http://www.altusj.co.jp/
ビジネスラボラトリー=http://www.blab.co.jp/

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