Special Issue

<グリーンIT特集>CO2排出量を削減し、地球温暖化対策を強化するという動き

2008/06/16 19:56

週刊BCN 2008年06月16日vol.1239掲載

パイオリンク
充実の機能と10年修理保証が強み
TCOと環境負荷の低減を実現した統合型負荷分散装置

ユーザーが求める「安心して長く使える」製品を

 「ハードウェア/ソフトウェアそれぞれに、さまざまなノウハウを持った開発者が集まり、起業したのが当社です。“安心して長く使えるもの”をコンセプトに、製品を企画・開発を進めてきました」と、日本支社・セールス&マーケティング・営業部長の朴氏。確かに、現在の市場で提供されている製品の多くは、3-5年程度でリプレースするケースが多い。製品としてはまだ使えても、サポート切れなどで継続して使うことが困難な状況である。そのなかで、全く新しいコンセプトを打ちだしたのだ。パイオリンクではそのコンセプトを実現するため、ハードディスクを実装せずに電子機器に影響の高い熱の排出を抑えることにした。その結果、ファンなども最小限となり、結果として消費電力の大幅な削減を実現した。また、電源やフラッシュメモリなどの重要な部品は二重化しており、ハードウェアの信頼性も向上させている。

 同社は、さらに保守を強化した。すべての機種・製品に対して販売後10年間の修理保証サービスを提供。長期間でも安心して使い続けられる製品といえるだろう。リプレースの期間が伸びるため、製造にかかわる部分でのCO2削減も実現する。さらに、RoHS指令に準拠した製品も順次提供しており、総合的な環境の配慮も行っている。

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リプレース需要や公共機関・自治体に最適

 2008年4月には、「PAS 3516」を発売。198万円からというローエンドの価格帯としながら、L4/L7処理性能は1.5Gbps(ギガビット毎秒)、16ポートのギガビットポートなどで、ミッドレンジからハイエンドまで使える製品となっている。

 同社では「PAS 3516」を、既存のロードバランサーをリプレースする場合や公共機関・自治体に最適なロードバランサーとして訴求している。「導入価格を低く抑えられるため、冗長化構成でも既存のロードバランサー1台分よりも低コストで導入できます。また、保守費用についても大幅に圧縮できるので、お客様のメリットは大きいと思います。リプレースでの需要はもちろん、業務アプリケーションのWeb化が進んでいる企業や公共機関・自治体からも注目されています」(朴氏)とのことだ。

 また、パイオリンク製品は統合型アプリケーション・スイッチとして訴求しており、サーバー負荷分散やファイアウォール負荷分散、ゲートウェイ負荷分散など、多くの機能を1台で実現する。ハードウェアの使い回しも可能で、より柔軟で長期間にわたる使用が可能だ。同社製品は、導入から運用に至るまで、全体のコスト削減に寄与する、提案しやすい製品といえよう。また、パートナー企業にとってのメリットも大きい。市場が寡占化しているなか、価格競争に陥りやすいが、パイオリンクのような製品を扱うことで、自社の強みを全面的に押し出すことができる。

 パイオリンクは、ユーザーだけでなく、パートナーからも注目を集めている。ロードバランサーが企業システムに必須となるなか、同社の展開に期待が集まる。


パイオリンク=http://www.piolink.co.jp/

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