日本オラクル(デレク・エイチ・ウイリアムズ社長)は、実績に裏づけられた高い知識と専門性を有することを同社が証明するパートナー向け認定制度「Specialization」を活用して、認定を取得したパートナーのビジネス機会を増やす施策を展開する。制度を開始して3年弱の間に「Specialization」を取得したITベンダーは57社に達した。実績がありスキルの高いパートナーが認定を取得しているケースが多いことから、認定取得パートナーを際立たせて販売活動をより活性化し、関係性をより強固にする。

新分野に革新もたらすチャネル展開を

執行役員アライアンス統括
渡部洋史 氏
 日本オラクルは、今年度(2014年5月期)の事業戦略として新しい分野にイノベーション(革新)をもたらす「INNOVATION in PRACTICE」を掲げている。これと並行し、全国各地域のITベンダーを含めて、パートナーとの協業も強化する方針で、これまで以上にチャネルビジネスを拡大する姿勢を鮮明にした。

 「Specialization」は、日本オラクルのパートナープログラム「Oracle PartnerNetwork Specialized(OPN)」の中核制度として、国内では2010年11月にスタートした。データベースやミドルウェア、ITインフラのコストと複雑さを低減するよう事前統合された「Oracle Engineered Systems」などに区分けした複数のカテゴリを設定。各カテゴリでオラクル製品・ソリューションに対する専門性や実績などを評価し認定する。ユーザー企業からみると、ITベンダーを選定する際の重要な指標になるという制度だ。

 認定条件は、ビジネスの実績や「スペシャリスト」と呼ぶ専門技術者などの保有者数に加え、ユーザー企業の推薦という三つの厳しい基準をクリアすること。「Specialization」の認定を受けたパートナーは57社まで増え、合計285個の認定をパートナーに授与。スペシャリストの取得者数は、1万5000人強に達した(2013年9月13日時点)。渡部洋史・執行役員アライアンス統括は、「ユーザーがパートナーの専門性を見極めている。パートナー各社の実力をどうみせるかという段階にある」として、昨年度(2013年5月期)までに開始したISV(独立系ソフトウェアベンダー)チャネルプログラムや、業種別協業などを一層強化するとともに、新施策を打ち出す。


ISV製品とオラクル製品を最適化

 OPNの拡充策の一環として一昨年度には、ISVパートナーのアプリケーションに対して拡張性の高い日本オラクルの統合インフラを活用し、高パフォーマンス用にチューニングやテストを行い最適化したアプリケーションを認証するプログラム「Oracle Exastack」を開始した。

 ISVは、ソフトウェアとハードウェアが連動するように設計された統合システム製品「Oracle Exadata Database Machine」「Oracle Exalogic Elastic Cloud」「Oracle SPARC SuperCluster」でソリューションの稼働を保証する。すでに、中国や東南アジアなど世界展開する会計や人事・給与、販売管理など統合システム製品を持つ大手国内ISV複数社のアプリケーションが、同プログラムでオラクルのハード製品上で最適化され、認証されている。

SaaSのリセール本格化

 また、日本オラクルのクラウドCRM(顧客情報管理)「RightNow」や人材管理クラウド「Taleo」などを含むSaaSクラウド全般の再販を可能にする「クラウドパートナープログラム」を本格的に始める。渡部執行役員は「SaaSをリセール、リファーラル(紹介)できるプログラムや、幅広いラインアップを有するオンプレミス製品も加えたプロバイダ向けのプログラムも開始する」として、国内市場でもクラウドサービスを本格展開する意向だ。