EMCジャパンは、4月28日、EMCの業績に顕著な貢献をみせたパートナー企業を表彰する「EMCビジネスパートナー アワード 2014」授与式を開催した。「総合部門」「ビジネスリーダーシップ部門」「ソリューション部門」「特別分野部門」の4部門で、14社のパートナー企業を表彰。「Partner of the Year 2014」には、伊藤忠テクノソリューションズが3年連続で受賞した。

EMCのストレージビジネスに
大きく貢献したパートナーを表彰

 「EMCビジネスパートナー アワード 2014」の総合部門でPartner of the Year 2014に輝いたのは、伊藤忠テクノソリューションズだ。3年連続の受賞となる同社は、2014年の売り上げを前年比120%に伸ばし、国内取引額トップのパートナーとなった。また、EMCと自社のソリューションを紹介する「EMCソリューションセンター」を設立するなど、プラチナパートナーとしてEMC製品を積極的に販売。さらに、市場で注目が高まる「XtremIO」や「RecoverPoint」「ViPR」「ScaleIO」といった新しいテクノロジーの検証にも継続して注力したことが高く評価されて受賞した。

 ビジネスリーダーシップ部門は、ネットワールドが「SMBリーダーシップ賞」を、リコージャパンが「Affiliate賞」をそれぞれ受賞した。ネットワールドは昨年、年間販売目標の達成率が約150%と高い実績を残し、前年比220%という劇的な伸長を記録した。リコージャパンは、昨年の発注金額が前年の2倍という高い伸び率を記録。情報発信サイト「RICOH Communication Club」をはじめ、全国のセミナーや展示会などでEMC製品を積極的にアピールした点も高く評価されて受賞した。

 ソリューション部門では、「VSPEX賞」にネットワンシステムズ、「Service Provider賞」にNTTコミュニケーションズとインターネットイニシアティブ、「データプロテクションソリューション賞」に兼松エレクトロニクス、「Trust RSA賞」にNECソリューションイノベータ、「Big Data ISILON賞」にNEC、「Big Data Pivotal賞」に東京エレクトロンデバイスと、計7社が選出された。

 ネットワンシステムズは、昨年、VDIソリューションを中心にVSPEXを最も多く販売し、シスコシステムズやヴイエムウェアを交えた共同マーケティング活動によって、市場でのVSPEXブランドを不動のものにした点が高く評価された。NTTコミュニケーションズは、営業、コンサルティング、マーケティング、新規サービス開発などパートナーとして多面的な協業を行った。インターネットイニシアティブは、「IIJ GIOコンポーネントサービス仮想化プラットフォーム VWシリーズ」にEMC VMXを全面的に採用したことに加え、「Pivotal Greenplum Database」を採用したビッグデータソリューションサービスも開始した。兼松エレクトロニクスは、すべての目標値を達成してEMC製品のビジネスを前年と比べて2倍以上に伸長。データ保護の分野で顕著な実績を残したことが評価された。RSA製品の販売代理店として長年にわたりRSAソリューションの顧客基盤の拡大に寄与してきたNECソリューションイノベータは、「RSA Security Analytics」の大型案件受注やRSA SecurWorldパートナープログラムに沿った技術者の育成を行うなど、RSA製品の拡販に注力した。NECは、製造・製薬・通信・メディア・公共など、さまざまな業界のユーザー企業に対して「ISILON」を提案し、前年比644%の驚異的な販売実績を残した。Pivotalのデータレイク戦略への深い理解と賛同を評価された東京エレクトロンデバイスは、Pivotal Greenplum Databaseに加え、Hadoopも組み合わせたビッグデータソリューションを販売・展開し、数多くの実績を収めた。

 特別分野部門は、「インプリサービス品質賞」にノックス、「保守サービス賞」にブロードバンドタワー、「ベストグロース賞」にソフトバンク コマース&サービス、「ニューテクノロジー賞」に新日鉄住金ソリューションズがそれぞれ選出された。ノックスは、EMC製品の豊富な知識と経験により、インプリサービス品質で多くのユーザー企業から高い評価を獲得しての受賞となった。今回新設の保守サービス賞には、新製品のリリース時にいち早く検証機を導入するなど積極的な運営・保守体制が評価され、ブロードバンドタワーが受賞した。ソフトバンク コマース&サービスは、Data Domainの取引額が前年の約4倍という非常に高い伸び率を記録した。新日鉄住金ソリューションズは、取引額を前年比170%以上に伸長、従来製品だけでなくXtremIOやScaleIO、「Syncplicity」など新製品の販売にも力を注いだことが高く評価された。

 受賞者からは、「3年連続で総合部門Partner of the Year 2014をいただけたことを非常に感謝している。EMCそしてFederation企業であるVMware、Pivotal、RSAを中心とした皆さんとともにビジネスをつくっている点が評価されて総合部門賞をいただけたと思っている」(伊藤忠テクノソリューションズの大久保忠崇・取締役常務執行役員ITサービス事業グループ担当役員兼CTO)、「今年度の当社の大きなテーマは、『VSPEX BLUE』だ。現在もボストンにSEを派遣するなど、VSPEX BLUEの立ち上げに会社を挙げて注力する」(ネットワールドの森田晶一社長)、「昨年の市況は厳しかったがEMCには商品力があり、販売拡大につながった。今年度は西日本を中心に販売を強化したい」(リコージャパンの池田晴彦・取締役執行役員ビジネスソリューションズ本部本部長)など、喜びのコメントともにさらなる拡販に向けた強い意気込みが語られた。

 昨年、新しいパートナープログラムブランド「EMCビジネス パートナー プログラム」をスタートしたEMCジャパン。パートナーとの連携強化により、2015年もさらに市場での存在感を増していきそうだ。


「ソリューション」「エリアカバレッジ」を軸に
パートナービジネスを展開

EMCジャパン
中山泰宏
常務執行役員
パートナー営業本部長
 EMCビジネスパートナー アワード 2014の授与式に先立ち、EMCジャパンの中山泰宏・常務執行役員パートナー営業本部長が同社のパートナービジネス戦略について説明した。

 冒頭、中山常務は「2014年、当社は業績を5%成長させることができ、パートナービジネスも2ケタ成長することができた。本当に感謝している」と述べた。とくに、XtremIOや「Isilon」など新分野のストレージは前年比52%増と大きく伸長したという。

 EMCは、“第2のプラットフォーム”といわれるIT環境を、クラウド、ビッグデータ、モバイル、ソーシャルメディアという四つの軸からなる“第3のプラットフォーム”に移行する前のステップとして、“プラットフォーム2.5”を提唱している。中山常務は、「ここに大きなビジネス、市場があるのではないかと考えている。皆さんのソリューションを一緒にして、プラットフォーム2.5の市場に打って出たい」と強調した。

 中山常務はさらに、2015年度のパートナービジネス戦略は「ソリューション」と「エリアカバレッジ」の二つを軸に展開すると説明した。ソリューションは、「皆さんのソリューションを一緒になって売りたい。そのお手伝いの一つが、これから市場に出していこうと考えているVSPEX BLUEだ」と述べた。さらに、「西日本は、EMCの販売の比率がまだ非常に小さい。そこで、ビジネスをさらに広げるために、パートナー営業とSEを西日本に配置した。また、ディストリビュータとのビジネスを拡大し、すそ野を広げていきたい」と意欲を示した。

 そのうえで、「パートナーとのビジネスはリズムが重要だ。リズムよく情報を提供できるように、EMCフォーラムや技術者向けのワークショップ、エグゼクティブ向けのイベントを開催する。今年もパートナーと一緒になって良いソリューションをつくって、ビジネスを大きく伸ばしていきたい」との考えを示すと、集まったパートナーからは大きな賛同の拍手が起こった。

3年連続で「EMC Partner of the Year」を受賞
EMCとともに新しいストレージのニーズに応えていく
伊藤忠テクノソリューションズ

伊藤忠テクノソリューションズ
大久保忠崇
取締役常務執行役員
ITサービス事業グループ
担当役員兼CTO
──「EMC Partner of the Year 2014」の受賞、おめでとうございます。3年連続の受賞になりました。

大久保 3年連続でこの賞をいただけたことを非常に誇りに思います。

──2014年のストレージ市場は、どういった市況だったのでしょうか。

大久保 SDS(Software-Defined Storage)という新しいストレージの波に業界が大きく舵を切る一方で、思った以上にオンプレミスのストレージのニーズも高かったという印象です。インフラのソフトウェア化の動きは、コンシューマモデルでは起こっていますが、エンタープライズクラスでは緩やかでした。ただ、モバイルやビッグデータの活用が加速するなか、今後SDSのニーズは間違いなく拡大していくとみています。市場が変化するために、既存のシステムをどう整理し、見直していくか。EMCが提唱するプラットフォーム2.5は、われわれにとっても重要なテーマです。

──パートナーとして、EMC製品の優位性をどのように捉えていますか。

大久保 EMC製品は、堅牢で信頼性のあるストレージとして進化を続けてきました。一方で最近では、より柔軟性が高く、どんな環境にも親和性のあるストレージという新しいニーズが生まれている。市場の変化を受けて、EMCも箱モノばかりではなく、ソフトウェアにも積極的な投資を行っているようです。こうしたEMCの変化を、われわれは非常に前向きに捉えています。

──EMCジャパンとの協業で、今後期待されるのはどのようなことでしょうか。

大久保 伊藤忠テクノソリューションズは昨年、エンジニアの技術力向上と先端技術のキャッチアップを目的としたコミュニティサイト「先端技術LAB」を立ち上げました。先端技術LABでは、ViPRなどEMC製品の実践環境も用意し、エンジニアが最新技術に触れながら、ノウハウと新しいアイデアを獲得しています。こうした取り組みを通して、EMCジャパンとの協業のなかで、私たち自身も環境の変化を捉えていきたいと考えています。