シスコシステムズ(シスコ)製サーバー「Cisco Unified Computing System(Cisco UCS)」とIBM製ストレージ「IBM Storwize(Storwize)」で構成される注目の垂直統合製品「VersaStack」。国内で唯一、シスコと日本IBMのVAD(Value Added Distributor)に認定されているネットワールドは、両社の技術や製品に精通する強みを生かして、VersaStackの拡販に本格的に乗り出した。VersaStackの特徴と魅力、販売パートナーに向けたサポートや販売施策などの取り組みを聞いた。

国内唯一、両社からVAD認定
最適な連携ソリューションを提供

竹上裕
マーケティング本部
プロダクトマーケティング部
部長
 Cisco UCSで多くの販売実績をもつネットワールドは、2011年にシスコとVAD契約を締結している。一方、日本IBMとの関係も長く、コラボレーションツールのブランド「Lotus」やデータベース「DB2」などの販売を手がけ、2003年に日本IBMのソフトウェアのVADとなった。その後、ハードウェアの取り扱いも開始。そして、2014年に日本IBMが販売店との直接取引から、VAD経由での販売に商流変更した直後の5月にハードウェアを含めたVAD認定を受けた。これにより、インフラ基盤からミドルウェア、アプリケーションまで、付加価値の高いソリューションを提供できる体制を整えた。

 「VAD認定の背景には、当社のハードウェア/ソフトウェアをカバーする高い技術力と、豊富な製品ラインアップがある」と竹上裕・マーケティング本部プロダクトマーケティング部部長は語る。ほかのVADの場合、これまでの経緯からIBM製品に特化しているのに対し、ネットワールドはさまざまなメーカーの製品を販売している強みを生かして、IBM製品を使った最適な連携ソリューションを提案することができる。そして、マーケティング活動のアピール力も評価を受けている。

 竹上部長は、「VersaStackは、とても魅力的な製品。しかも、日本で唯一、シスコと日本IBMのVADである当社だからこそ、製品の魅力を最大限に生かしたトータルソリューションをパートナーの方々に提供することができる」と力を込める。


高い柔軟性を装備
既存資産の有効活用が可能

武田光晴
SI技術本部
データソリューション課
課長
 武田光晴・SI技術本部データセンタソリューション課課長は、VersaStackの優位性について「サーバーとストレージが相互に動作検証されているだけでなく、これまで変更が困難とされていたサーバー、ストレージ、ネットワークというインフラ基盤に柔軟性を与えたスケールアウト性にある」と説明する。

 機能面では、エンタープライズクラスのストレージ「IBM Storwize V7000(V7000)」で搭載されているVMwareのストレージ機能「VAAI」を標準でサポート。この機能によって、VAAIに未対応の古い外部ストレージをストレージ仮想化製品「IBM System Storage SANボリューム・コントローラー(SVC)」の配下でVAAI対応の仮想専用ストレージとして再利用できる。

 もう一つの特徴が専用ハードウェアによるRtC(リアルタイム・データ圧縮)機能だ。データの特性によっては最大で9割もの圧縮ができ、パフォーマンスに影響なく利用できる。RtC機能と高価なフラッシュストレージと併用するとフラッシュの特徴であるハイパフォーマンスを維持しつつ、圧縮効果による実効容量以上のデータ領域を使うことが可能だ。

 3点目の特徴は、V7000に実装されている「Easy Tier(階層化機能)」。高速なSSDと低速なHDDが存在するストレージ・プール内で、頻繁にアクセスするデータを、HDDからSSDへと自動的に最適配置する機能だ。SVCと組み合わせることで、外部ストレージを含め、ハイブリッド・ストレージとして再利用できる。

 一方、シスコのオーケストレーションツール「Cisco UCS Director」を使用すると、Cisco UCSやCisco Nexusスイッチだけでなく、Storwizeのアレイやボリューム、プールの作成、スナップショット、レプリケーション管理まで、自動化のワークフローに組み込んで一元管理できる。

中堅企業向けもラインアップ
パートナー同士の協業も促進

 VersaStackが想定する主なユーザーは、データセンターやエンタープライズ層の大規模なユーザーだ。とくに、エンタープライズ層については「VDIやサーバー統合での利用が中心になる」と竹上部長。

 現在実施中の「V&Vスタートアップキャンペーン」では、VersaStackを1980万円で提供するほか、V7000の機能を絞り込んだ「リアルタイム圧縮パック」と「EasyTierパック」も用意。それぞれ700万円で提供している。

 なお、同社では通常のVersaStack以外に下位モデル「IBM Storwize V5000」を組み合わせたミニ版のVersaStackも用意。価格も通常のVersaStackの3分の2に抑えた1200万円程度になるという。

 ネットワールドでは、VersaStackの販売を手がけるパートナーに対して、これまで行ってきたパートナーイネーブルメントをさらに強化する。

 「当社主催のパートナーコミュニティ『IBMパートナー・リング』では、最適な協業パートナー様を紹介する取り組みも進めている。協業を通じて新たなユーザー開拓ができるよう、パートナーの方々のビジネスチャンス創造につながる仕組みを数多く提供していきたい。また、オール・フラッシュ製品やSoftware Defined Storageの主力となるSpectrumファミリーといった、IBMの新しいストレージ製品の販売を積極的に進めていく」と竹上部長はアピールしている。