「スダラボ」の須田代表が講演

 博報堂の自主開発型クリエイティブ・ラボ「スダラボ」の代表を務める須田和博・エグゼクティブ・クリエイティブディレクターは4月26日、東京国際フォーラム(東京・千代田区)で開かれた広告関係のイベント「アドタイ・デイズ2017」(宣伝会議主催)で講演し、人工知能(AI)やクラウドサービスを活用することで、「広告の可能性は無限大に広がる」と主張した。

次世代の広告配信システム 「Face Targeting AD」を披露

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須田和博
博報堂
スダラボ
エグゼクティブ・
クリエイティブディレクター

 須田エグゼクティブ・クリエイティブディレクターは、広告業界で約30年間働いてきた経験から、「今は新しいテクノロジーがどんどん出てきている。顧客からご依頼をいただいてからでは対応が間に合わなくなっている」と指摘。そのうえで、「新しいテクノロジーを使いこなすためには、先んじて試すことが大切だ」と強調し、最新技術を活用した「広告の新商品開発」を目的に、社内横断プロジェクトとして「スダラボ」を始動させたと説明した。加えて、店頭に並んでいる野菜に触ると、野菜が産地などをしゃべるプロモーションツール「TALKABLE VEGETABLES(トーカブル・ベジタブル)」や、雪かきの運動量をゲームに変える世界初のIoTデバイス「DIG-LOG(ディグログ)」など、スダラボがこれまでに手がけてきた商品を紹介した。

 最新ソリューションについては、マイクロソフト製クラウドプラットフォームのMicrosoft Azureで提供されているAIサービス「Microsoft Cognitive Services」を活用した広告配信システム「Face Targeting AD(フェイスターゲティング・アド)」を国内で初めて披露。鏡に映った人の顔の特徴や性別、年齢、気分などを分析し、最適な広告を表示できるとして、「鏡にいわれてうれしいコピーがあるように、モノによって最適な表現がある」と主張。多くの人が欲するユーザー体験を実現したり、広告主がデータを活用したりするために、AIやクラウドの必要性が増しているとの見解を示した。
 
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ブースに展示された「Face Targeting AD」

 また、広告業界の将来についても言及。「今までは、新聞や雑誌などの媒体に広告表現を載せていたが、これからは万物が媒体になり、森羅万象が広告として取り扱えるようになる未来がくるはずだ」と持論を展開した。
 
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来場者が熱心に講演を聞いていた

マイクロソフトのアーキテクトが登壇 「AIで一歩進んだ関係を」

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大川高志
日本マイクロソフト
クラウドソリューション
アーキテクト

 講演では、日本マイクロソフトの大川高志・クラウドソリューションアーキテクトも登壇。「今までは、データを集めることなどに専門知識が必要だったが、マイクロソフトは誰でも使いやすい『みんなのAI』を目指している」と述べた。

 具体的には、トレーニング済みのAPIを呼び出すだけで、高い専門性を備えたAIが利用できる点などを解説。広告業界でも、情報収集などでAIの活用が広がっていると説明しながら「当社のAIで、今までより一歩進んだ広告と人との関係を築いていただきたい」と呼びかけた。

 イベント会場には、ブースのスペースもあり、スダラボも出展。Face Targeting ADのほか、TALKABLE VEGETABLESを改良した「TALKINGPOP(トーキング・ポップ)」を展示した。