政府が旗振り役となり推進している「働き方改革」。その狙いは多岐にわたり、さまざまな側面からの取り組みが求められる。インターコムが提供する働き方改革支援ソリューションは、総務人事部門、営業部門、全従業員、業務(受発注)部門の四つの領域をカバー。長時間労働の削減や営業活動の効率化など、各部門のニーズ対して最適なソリューションを提供し、働き方改革をサポートしている。

情報漏えい対策とIT資産管理の機能を 勤務時間・勤務状況の把握に活用

高橋祐二
営業本部
クライアント管理グループ
グループ長
 長時間労働の削減をはじめとして、官民を挙げて働き方改革が取り組まれる背景にはさまざまな目的が存在する。インターコムでは、働き方改革の狙いを「労働生産性向上」「就業環境改善」「多様な働き方支援」の3点に設定。その上で、「総務人事部門向け」「営業部門向け」「全従業員向け」「業務(受発注)部門向け」の四つの部門に最適化した働き方改革支援ソリューションを提供している。

 中でも総務人事部門向けのソリューションとして、長時間労働の削減と在宅勤務状況の見える化を実現するのが、情報漏えい対策・IT資産管理サービス「MaLionCloud」だ。

 MaLionCloudはもともと、個人情報保護やIT資産管理といった内部統制を実現するコンプライアンス対策ソリューションとして開発された。高橋祐二・営業本部クライアント管理グループ長は「管理対象のPCの操作ログを収集したり、ソフトウェア資産のインストールや使用状況を管理したりする機能が備わっている」と説明。就業管理システムの「Xronos Performance」と連携し、PCのログオン/ログオフや出勤/退出時刻などの情報を収集、「端末稼働状況レポート」として見やすく可視化することができるため、従業員の働き方を管理者や経営者が容易に把握することが可能だ。

 例えば、「PCのログオンからログオフまで」「出勤時刻から退出時刻まで」の二つの収集データを基に「退出の記録があるのにPCがアクティブになっていれば無申告の残業、つまりサービス残業が行われているのではないかと判断できる」と高橋グループ長。また、在宅勤務者のPCで、ログオン状態にあるにもかかわらず長時間にわたりスクリーンセーバーが稼働中の場合、その人物がPCの前を離れて仕事をしていないということも考えられる。

 さらに、出勤日や勤務時間帯をセキュリティーポリシーに登録しておけば、勤務時間外に使われているPCへ警告メッセージを表示したり、強制的にシャットダウンしたりといった措置を自動的に行うことも可能だ。これにより、PCを使った時間外労働の削減を徹底でき、法定労働時間の厳守といったコンプライアンス対策を必要とする企業のニーズにも応えることができる。
 
 

強みはMacとクラウド対応 管理画面/管理帳票の種類も多数

 MaLionCloudの強みの一つは、WindowsだけでなくMacのPCに対しても情報漏えい対策とIT資産管理の機能を提供できることだ。「業務でMacを使われることが多い印刷、出版、広告などの業界にも、MaLionCloudは数多く採用されている」と高橋グループ長。WindowsとMacが混在していても全く問題はなく、Windows版エージェントとMac版エージェントをそれぞれのPCにインストールすればよい。

 加えて、MaLionCloudはクラウドサービスであることも強みだ。「社内に設置したサーバーで社内のPCを管理する同種のパッケージ製品と異なり、MaLionCloudは当社が運営するクラウド上で対象のPCを管理している」と高橋グループ長。MaLionCloudがあれば、移動中や出張先でモバイルワークをする人や在宅勤務者についても社内勤務者と同じように勤務時間や勤務状況を管理できるのである。さらに、サーバーの構築/運用に関する負担が原則かからない点もパッケージ製品と比べた場合の利点に挙げられる。情報システムの専任者がいない「ゼロ情シス」の企業であっても安心して導入することができるだろう。

 ほかにも、企業のニーズに合わせた多様な管理帳票を作成できることもMaLionCloudのポイントだ。MaLionCloudには30種類以上のレポートテンプレートが用意されており、MaLionCloudのデータベースに保管されているログデータに基づくレポートの自動作成が可能。働き方改革の推進には「端末稼働状況一覧」と「初回ログオン最終ログオフ一覧」の2種類のレポートがよく使われているという。

 また、レポートと同一の内容をCSVファイルなどの形式で出力し、「Microsoft Excel」などを使って加工することもできる。ユーザー企業独自の管理目的に合った管理帳票を用意することも簡単だ。

 例えば、2019年4月の「働き方改革関連法」の施行に伴い努力義務とされる「勤務間インターバル制度」への対応について、高橋グループ長は「現状でも材料となるデータは取得可能なため、管理レポートは作成できる」と述べ、将来的には標準機能に組み込むことも考えたいとしている。
 

PC画面共有ツールを商談に活用 営業担当を増員せずに生産性を高める

横田正裕
営業本部
CSグループ
グループ長
 総務人事部門では社員の長時間労働の削減と在宅勤務状況の見える化が、働き方改革の具体的な目標となる。一方で、営業部門における働き方改革の最重要テーマは、生産性の向上だ。生産性にもいろいろな定義があるが、営業部門が重視するのは「付加価値労働生産性」(付加価値額÷労働量)になる。

 ただ、実際の営業現場で生産性を高めるのは決して簡単なことではない。「訪問型営業の場合、一人の営業担当者が訪問できる顧客数はせいぜい3、4社」だと、横田正裕・営業本部CSグループ長。担当者や営業拠点の数を増やせば売上額を伸ばすことはできるかもしれないが、経費増によって付加価値額が減少し、担当者増によって労働量が増加することを考えると、必ずしも生産性の向上につながるとは限らないと指摘する。

 営業部門のこうした悩みを解決してくれるのが、営業力を強化するオンライン商談ツールの「RemoteOperator Sales」だ。この製品のポイントは、営業担当者が顧客のオフィスを訪問する代わりに、PC画面を顧客と共有して商談を進める点にある。営業担当者の働き方をこのように変えることによって、営業担当者を増員しなくても売上額を増やし、付加価値労働生産性を高めることができるのである。
 
 

金融機関に選ばれる安全性と操作性 RemoteOperatorシリーズ

 RemoteOperator Salesは、今年5月に販売を開始。まだ間もないものの、横田グループ長は「この製品のベースになった画面共有型操作支援ソリューションの『RemoteOperator Enterprise』は3メガバンクをはじめとするさまざまな金融機関などで多数採用されている」とアピールする。

 接続方法は簡単だ。まず営業担当者が顧客と電話をしながら、専用のウェブページに顧客を誘導する。そして顧客に「接続開始ボタンのクリック」「接続番号の入力」のただ二つを行ってもらうだけ。接続番号は、ワンタイムパスワードになっている。
 

必要なものは電話とPCだけ 交通費と人件費を57%削減

 RemoteOperator Salesは基本的にはPC画面共有ツールなので、営業担当者が自分のPCで行った操作がそのまま顧客のウェブブラウザーに表示される。多様な使い方が考えられるが、一般には、カタログや営業資料を見せて、その場でダウンロードさせたり、ソフトウェアのデモンストレーションをしたりといった活用法が主になると想定される。

 「メールで資料やソフトウェアの評価版を送付する方法では、送っても見てもらえなかったり使ってもらえなかったりする場合が多いが、RemoteOperator Salesを使えば、オンラインで説明をしてからすぐに資料を渡すことができるので見てもらいやすい。また、ソフトウェアの操作性や初期設定などについて顧客の手を煩わせることなく見せることができるので、電話のみの営業(インサイドセールス)では伝わりづらいような内容でもスムーズに分かりやすく伝えることができる」と横田グループ長。

 また、「ウェブ会議ツールなどとは異なり、この製品を使うにあたっては自社の営業担当者と顧客の双方ともに、特別なハードウェアやソフトウェアは必要ない」(横田グループ長)。ウェブカメラやマイクも不要なので、手軽に使い始めることができるのである。

 企業にとっての最大の効果は、営業担当者の数を増やさずに商談の機会を増やせること。インターコムの試算では、移動に要する交通費と営業担当者にかかる人件費を57%削減でき、新たな営業活動のための時間を25時間創出できるという。※

 顧客にとっても、RemoteOperator Salesを使った商談は受け入れやすいという。「応接室を予約しておく必要はなく、お茶の手配も不要」と横田グループ長。商談が済んだらすぐに元の仕事に戻れるので、仕事の効率低下も最小限に抑えられることだろう。

 このほか、副次的な効果として「Remote Operator Salesは営業スキルの底上げにも役立つ」と横田グループ長は指摘する。従来の訪問型営業のやり方では、営業同行をしない限り、優秀な営業担当者の商談スタイルを他の担当者が学ぶことは難しかった。しかし、オフィス内で商談が進行するRemoteOperator Salesであれば、周囲で見て参考にするのも容易。操作録画ツールで記録しておけば、営業研修用の素材としても活用できる。

 労働者に多様な働き方の選択肢を提供し、企業には生産性向上と付加価値の増大をもたらす、日本の働き方改革――。それをITで推し進めるために、インターコムはさまざまなソリューションの開発を進めている。


※週3日、1日2~3件の訪問営業と月1回の出張を行っている営業担当者が、1カ月の間に訪問する予定だった案件の3分の2をオンライン商談に置き換えた場合を想定して算出(片道移動時間:1時間、電車代:500円、出張費:5000円)


週刊BCN+ 読者アンケート
「働き方改革への取り組みについてのアンケート」
http://www.seminar-reg.jp/bcn/survey_itcom