エムオーテックスは2018年12月20日、新サービスの「Syncpit(シンクピット)」をリリースした。「自動化」と「ユーザーインターフェースの開放」をコンセプトとして開発したサービスで、ビジネスチャットと同社のモバイルデバイス管理(MDM)ツール「LanScope An」が連携し、情報システム部のモバイルデバイス管理業務を自動化するという。サービスの詳細と提供する価値について、販売パートナーとなるSB C&Sの守谷克己・ICT事業本部MD本部副本部長を聞き手として、エムオーテックスの池田淳・クラウドサービス本部本部長に語ってもらった。

ビジネスチャットやMDMと連携し、管理作業をワンクリックで自動化

管理デバイスの増加に伴い高まる情シスの負荷を軽減

守谷(SB C&S) 働き方改革を目的に、多くの企業がITを積極的に活用するようになりました。一方で、そのITをサポートする立場である情報システム部門の方々にかかる負荷も、それだけ大きくなっています。

池田(エムオーテックス) 当社調査によると、情報システム部門の作業時間のうち、66%までが定常業務と問い合わせ対応に費やされています。かつての情報システム部はサーバーとPCだけが守備範囲だったのが、現在ではタブレット端末やスマートフォンも管理対象になっており、それだけ業務量も増えているというわけです。

 また、別の調査では、PC、タブレット端末、スマートフォンを一元管理したいと思っている企業が約4割を占めました。そのような管理作業を効率化したりコスト削減したりできるはずだと考えている企業も約4割です。そうしたニーズが存在するのであれば、情シスがいま手作業でやっている定常作業や問い合わせ対応を効率化するソリューションが喜ばれるのではないかと考えました。
 
SB C&S
守谷克己
ICT事業本部MD本部
副本部長

守谷 そして生まれたのが新サービスのSyncpitですね。

池田 はい。当社の製品で、各種デバイスをクラウドで一元管理できるMDMツールのLanScope Anを、多くの企業で使われているビジネスチャットの「Chatwork」「LINE WORKS」「Microsoft Teams」と連携させ、管理作業を自動化、セルフサービス化します。
 
エムオーテックス
池田 淳
クラウドサービス本部
本部長

守谷 作業を自動化するというソリューションは他社からも提供されています。そうしたソリューションとSyncpitの一番の違いはどこにあるのでしょうか。

池田 他社は自動化のために個別でフローの設計・構築が必要なのに対して、Syncpitは当社があらかじめ用意した業務自動化のテンプレートを選択し、「ワンクリック」するだけで自動化を実現できる点です。また、ビジネスチャットにボットを組み込み、誰でも使いやすいユーザーインターフェースで情報システム部門のバックオフィス業務を自動化する点も他にない特徴です。

紛失時の対応をテンプレート化 チャットボットが自動で対応する

守谷 例えばスマートフォンを紛失したときの報告や届け出を、普段使っているビジネスチャットの画面から行えるということですね。

池田 その通りです。現在提供しているSyncpitの「Ver.1」には、モバイルデバイスの紛失対応について、PCとスマートフォンそれぞれに対して、本人届け出用と管理者用、合わせて四つのテンプレートが標準で添付されています。Syncpitをご契約いただいた後は、その企業でお使いのビジネスチャットを指定し、LanScope Anと連携させることで、自動化テンプレートがすぐに使える状態になります。

守谷 デバイスを紛失したときの対応方法は、Syncpitを契約した企業が自由に設定できるのでしょうか。

池田 もちろんです。ただ、標準的な対応方法はどの企業でもほとんど同じだと思いますので、当社が定義したワークフローをそのままお使いいただいても問題ありません。例えば、スマートフォン紛失対応のワークフローは、(1)初期対応の指示(上司や交番への届け出)(2)LanScope Anでデバイス使用者の確認(3)LanScope Anでリモートからロックやワイプを実行(4)処置完了メッセージの表示、という流れです。これなら、総務部門がスマートフォンを管理している場合でもすぐに使いこなしていただけると思います。

守谷 料金体系についても教えてください。

池田 Syncpit Ver.1は、1ユーザー当たり月額100円で利用できます。この金額なら課単位で決裁していただけるのではないでしょうか。もちろん、1人でデバイスを複数お使いの場合でも金額は変わりません。

守谷 次のバージョンでは、どのようなことを予定されているのですか。

池田 現在、すでにVer.1.1とVer.2の開発に着手しています。Ver.1.1ではユーザーインターフェースとなるビジネスチャットに「Slack」と「Hangouts Chat」などを拡充し、Ver.2以降では「LanScope Cat」「Windows Azure Active Directory」「Microsoft Active Directory」などの管理ツールと連携できるようにする予定です。リリースの時期は、Ver.1.1が18年度内、Ver.2が19年度上期を見込んでいます。

守谷 Active Directoryと連携できれば、社員の入社時や定期異動の際の作業工数を大幅に減らすことができるはず。当社としても大いに期待しています。

 エムオーテックスさんとの協業は、かれこれ十数年になります。LanScope CatとLanScope Anの販売に携わるパートナー各社にSyncpitを知っていただくための活動に力を入れていくつもりです。当社はビジネスチャット製品も取り扱っていますので、そのアドオンとしてSyncpitを販売していくことも考えています。

池田 現在、SB C&Sのバートナー企業の皆様にSyncpitのことをもっと知っていただくためのセミナーやイベントをSB C&Sさんと共同で企画しています。エンドユーザー企業向けの露出も、今後増やしていく考えです。