カスペルスキーは、新たなパートナー支援プログラム「Kaspersky United(カスペルスキー・ユナイテッド)」を2020年1月にスタートする。Kaspersky Unitedは、カスペルスキーの製品とサービスを販売するパートナー企業に対し、さらに販売しやすい環境を提供するために開発されたプログラムであり、販売パートナーのモチベーションが高まるさまざまなユニークな施策を用意している。

専門性を生かす「スペシャライゼーション」プログラム

 Kaspersky Unitedの基本的なメニューには、年間売上金額やセールス・技術の認定取得者数などに応じて「Registered」「Silver」「Gold」「Platinum」の4段階のステータスが用意されている。認定技術者の数や売り上げなどの要件を満たすことでステータスも上昇し、インセンティブ比率とともに収益性も高まっていくという仕組みだが、これはあくまでスタンダードな枠組みである。
 
Kaspersky Unitedの概要

 同プログラムには、もう一つ専門性の評価軸として、カスペルスキーが提供する特定のソリューション・サービスに特化した「スペシャライゼーション」プログラムが用意されている。これは、「カスペルスキーのソリューションとパートナー様の強い部分をマッチングさせるプログラム」(パートナー営業本部 佐藤輝幸本部長)であり、パートナーは得意分野を武器にした営業展開が可能になる。
 
佐藤輝幸本部長

 開始時点でのスペシャライゼーションプログラムは、昨今のハイブリッドクラウド環境向けの「Hybrid Cloud Security」、高度な適応型セキュリティ対策を実現する「Threat Management and Defense」、世界中から集めた最新の脅威インテリジェンス情報を提供する「Threat Intelligence」、産業用制御システムに特化したセキュリティ製品である「Industrial Cybersecurity」の4ソリューション群に対応している。

 これらの制度によって、数を売るだけでなく、クラウドや産業領域に特化したITベンダーおよび販社、さらにはSOC(Security Operation Center)やマネージドサービスを提供するサービスプロバイダーといったさまざまなパートナーにメリットが出る仕組みとなっている。

 また、各社の強みと同社のセキュリティ製品を組み合わせた適切なセキュリティ提案が可能となるように、さまざまな技術支援を無償で実施する。ステータスの各要件を満たすためのトレーニングと認定も無償で、提供されるエンドポイントセキュリティ製品を利用して社内検証もできる。これにより、パートナーは対象領域のセキュリティ技術者を育成し、自社の強みをさらに伸ばしていくことができる仕組みとなっている。

最上位製品と脆弱性・パッチ管理ツールを価格改定

 Unitedプログラムの運用開始に合わせ、2020年1月1日から、法人向けエンドポイントセキュリティの最上位の統合製品である「Kaspersky Endpoint Security for Business Advanced」(Advanced)と、法人向け脆弱性およびパッチ管理用セキュリティ製品「Kaspersky Vulnerability and Patch Management」(KVPM)のライセンス販売価格を改定する。現在、キャンペーンとして大幅に価格を抑えて提供しているが、これがそのまま適用される形だ。
 
2020年1月1日から価格改定を行う2製品の訴求ポイント

 Advancedは、KVPMも含んだオールインワン製品であり、アンチウイルス機能以外にも管理・コントロール、脆弱性対策機能を幅広く備え、リモートインストール/アンインストール、デスクトップ共有やディスク・ファイル暗号化など、他社製品が持たない機能も多数実装している。特に、新機能である「アダプティブ・アノマリーコントロール」では、AIが顧客の利用状況を学習し、通常の使われ方とは異なる「状況」を検知して脅威を阻止するというオンリーワンの機能を提供する。

 KVPMは、脆弱性・パッチ管理に特化したソリューションで、他社を含めた既存のウイルス対策ソフトをそのまま使用しながら活用できる。統一管理コンソールを備え、IT資産情報の収集・管理、脆弱性スキャン、大型アップデート制御などの機能を持つ。今回のキャンペーンでは、このKVPMがキー・ソリューションとなっている。

 今回、両製品を注力製品として提供する背景には、2020年1月14日のマイクロソフトによるWindows 7サポート終了問題がある。それに伴い、OS環境は多くがWindows 10に移行することになるが、ここでユーザーにとって問題になるのがWindows 10の大型アップデート対策となる。

 「Windows 10では、半年に1回強制的に大型更新プログラムを適用させるようになった。この形だと更新プログラムを当てた後、何らかの不具合が発生するリスクが高くなるが、エンドユーザー様はKVPMを使えば安価にパッチを当てるタイミングをコントロールして管理できる」(佐藤本部長)ようになる。

販売後も継続的なビジネスが可能に

 さらにパートナーにとっては、KVPMを販売した後に“続き”も見込める。KVPNを導入すると、KVPNが有するIT資産管理機能で従業員が活用しているアプリケーションのリストが可視化される。会社が認めていないシャドウITやLINE、Netflixなどのプライベート利用を検知できるため、情報漏えい対策や社員のモラル向上が図れる。また、社内でもITやクラウド活用に関する見直しの契機になるため、Office 365導入提案など次の販売機会を創出することにもつながる。

 また、従来のようにユーザー環境に管理サーバーを立てて終わりという形ではなく、KVPMの機能をもとに定期的なレポーティングやWindows 10のパッチ管理を受託するビジネスにつなげられる。これにより、ユーザーとのコミュニケーションツールとしても機能するほか、サーバーを自社が管理するデータセンターやクラウドにホスティングし、それを複数のユーザーに展開してマルチテナント・サブスクリプション型で安価に提供することも可能だ。

 さらには、他のセキュリティサービスと組み合わせたMSS(マネージド・セキュリティ・サービス)やSOCへといったビジネスへの段階的な移行も視野に入る。

 今回展開する支援プログラム「Kaspersky United」と今後も継続的に展開する各種プロモーションを活用することで、「現在の企業や市場が抱えている問題や課題に対して、パートナー様およびエンドユーザー様の立場にたつ仕組みを提供する」と佐藤本部長は語る。これにより、「カスペルスキーが掲げる『Building a safer world』というコンセプトをパートナー様と共に実現していきたい」としている。
 
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